PENTAX K-S2:温故知新ストラップ

これまで K-S2 には、TAMRAC の着脱式ショルダーストラップを付けていました。*istDs を使っていたときに購入して、K10D に付けていたモノを伝承していたのです。なのですが、以前のカメラ達とは違って、K-S2 ではプラスチック製のカメラ本体をストラップのバックルでゴリゴリこすってしまうことがママあります。形状やバリアングル液晶の位置関係などの所為なんだろうけど、かなりヤな感じ。

かといって、わざわざ買い替える気にもならなかったので、Super-A につけていたストラップと交換することにしました。学生時代にヨドバシで買ったシロモノ(たぶんペンタ純正品)ですが、意外なくらいキレイな状態を保っておりましたし。

ということで、トレード。

四半世紀前のストラップと、最新のデジタル一眼…。
似合わなくはない、かな。まぁ、使えりゃいいや。

ちなみに、TAMRAC のハンドストラップも持っていて、K10D では状況に応じてストラップを使い分けていました。そういう面では着脱式って素敵なんですけどね…。それが今や K10D と Super-A に取付けられたよ、と。出番あるのか、着脱式。

マニュアル好き

私らは、ちょうど色んなモノが「マニュアル操作が当たり前」から「自動操作が当たり前」に移りゆく過程にあった世代です。

例えば、クルマ。オートマ自体は大昔からあったにせよ、オートマ限定免許なるものが出現したのが、ちょうど私が沖縄で自動車免許を取ろうとしていた時期でした。当時は「オトコはマニュアル」が当たり前だったので、そこで敢えてオートマ免許を選択する男はヤヤ白い目で見られていたものです。

実際、内地で大渋滞にはまるとオートマは楽なんですけどね。沖縄では渋滞する地域が限定的で、その規模も大したことはないので、マニュアルでも問題なし。今更「オトコはマニュアル」というコダワリはありませんが、マニュアル車を選ぶことに抵抗がなく、かつ、マニュアルならではの楽しさを知っている。5速マニュアルのネイキッドを購入した理由は、そこらへんにありました。

そう遠くない未来、電気自動車が当たり前になったら、そもそも構造的にマニュアル・シフト(クラッチ操作)が存在し得ないので、この操作が出来る我々は無形文化遺産として表彰されることになるのでしょう。

もひとつ世代を絡めた私個人の特徴として挙げられるのが、一眼レフカメラ。その履歴は、露出計すらついていなかった祖父の KONICA FP に始まり、その後 PENTAX ME Super→Super A、そして銀塩AF世代をすっ飛ばして、PENTAX *ist Ds→K10D と続いています。

大学生のときに沖縄海洋博水族館の鯨類調査のお手伝いしていた際、撮影機材として持ち込まれたのが PENTAX LXとオートフォーカスのSFX。当時のオートフォーカスは遅いうえにオバカで、マニュアルフォーカスした方が速くて正確。この体験が、私のオートフォーカス・カメラに対する偏見を育んでしまいました(実際、90年代中盤までのAF性能は実用的ではなかったと思う)。結果、私のレンズは全てマニュアルで、カメラ本体もデジタル一眼購入までアップデートされることがありませんでした。

とうことで、今やカメラは新しいくせに、マニュアル・フォーカスで、レンズの絞り環がいじれて、露出もマニュアル主体という、捩じれた骨董人間の出来上がり。もっとも、カメラ側に絞りダイヤルが移行したAPSデジタル一眼の場合、MFレンズが使えるというだけで操作がちっとも楽しくないので、AFズームの方が気楽で良いなと、しみじみ感じておりますが。

そうそう。骨董といえば。

しばらく前、大学時代の友人家族と外食した時のこと。店のマッチをすってタバコに火をつけたら、子供が興味津々。なんでもマッチの存在を知らなかったそうな。その子にしてみると、擦ると火のつく棒なんて、まさに手品。確かに、いまどきマッチを目にする機会なんて、そうそうありませんものねぇ。

とはいえ。この世にマッチを知らん人がいるという事実に、心底驚かされました(笑)。

ケアンズ(豪):乗馬 スプリングマウント・ステーション

オーストラリアの魅力のひとつとして、だだっ広い自然の下でのアクティビティが挙げられますが、特にケアンズは観光都市として発達しているので、それらのバリエーションが豊富でアクセスが良いのが○。私自身は過去3回、のべ約3週間の滞在で、ヨット・クルーズ&ダイビング、トレッキング&カヌー、ラフティング、そしてホース・ライディングに参加しました。ホース・ライディングは日本ではなかなか体験できないし、できても柵の中がほとんどでしょうから、特にオススメです。

PENTAX Super A / smc A 28mm F2.8

95年はBanyan Rangeの日帰りコース(確かA$37)を2回、05年にはSpringmount Station Horseridingの1泊2日のファームスティ(A$160くらいだったかな)を2回、それぞれ参加しました。Banyanはバックパッカーに嬉しい絶対的な低料金が魅力だったのですが、05年には探し出せず終い。そこで代わりに選んだのがSpringmountのツァーでした。ただし、今回改めて調べてみたら、残念ながらココも最近オーナーの都合でサービスを停止したようです。とはいえ、だいたいこの手のサービス内容は似通っていると思うので、以下のレポートは参考にはなると思います。これまたただし、ですが、基本的に私は国内手配できるクリーンなパッケージ・ツァーよりも、現地手配のラフな体験モノを好む人間ですので、その偏りだけご注意を。

PENTAX Super A / smc A 28mm F2.8

私の場合、アクティビティ選択には宿のフロントに置かれているリーフレットやカードを参考にしています。特にバックパッカー宿では、安くて手頃なサービスから(ホテルに置いてあるような)高めのサービスまで資料が置いてあるので選択の幅が広いです(むろんバックパッカー同士の情報交換も極めて有効)。ホテル宿泊の場合でも、観光案内やバスターミナル(ケアンズではPIER近くにあり)で幅広い資料が入手可能。むろん、いまどきネットで調べるのも手ですけれど、大手サービスに埋もれて安いサービスは探しづらいでしょうね。

アクティビティを選んだら、前日の夕方くらいまでに自分で電話して予約するか(慣れるまではハードル高いですけど、相手も英語圏以外の観光客には慣れているので落ち着けば大丈夫)、あるいは宿のフロントや街の観光案内のスタッフに代行してもらいます(ケアンズなら日本語が通じる店が多そう)。当日は各自の宿泊施設までクルマで巡回送迎してくれるのが一般的ですが、マイナーな宿だと別途集合場所を指定されることもありますし、船を使うアクティビティなどでは現地集合の場合もあります。出発時間とともにピックアップ場所についても確認をお忘れなく。

PENTAX Super A / smc A 28mm F2.8

Springmount Stationは、ケアンズの西南西、マリーバのさらに先。朝8時くらいに出て、9時半くらいに到着。軽食をつまみながらスタッフを交えてしばし歓談。若いスタッフのほとんどはワーキングホリデーの連中で、(Banyanでもそうでしたが)平均して1名くらいは日本人スタッフがいます。雑談後、そのときの体調や気分で選ばれた馬の中からスタッフが客の経験値や体形を考慮して組合わせを決め、そして自分の馬とご対面。鞍をつけたらすぐ様その背中へ。馬って何気に背が高いですから、またがると視点が身長よりもてんで高くて新鮮。ライディング・ポジションはオフロードバイク経験者には馴染み深いものです(つまり多くの人には馴染みがない、と)。

Exilim EX-M20

簡単なレクチャーを受けたら、さっそくスタート。1回のツァーはだいたい90分。草原あり、荒れ地あり、森あり、起伏あり、渡河あり、湖あり、と、コースによって路面も景観も様々です。常歩(なみあし)でポコポコとただ歩くだけではなく、尻が痛くなるトロット(速足、トットットッ)のほか、暴れん坊将軍気分のキャンター(駈歩、パカランパカラン)まではたいてい体験できます。どこか余所のサービスでは、ギャロップ(襲歩、競馬でおなじみ)を体験できるらしいと日本人スタッフが話していましたが、まぁ、私ゃキャンターで十分に爽快。

さて、文化の違いで西洋人参加者の多くが過去に乗馬経験があるのに対し、当然のことながら東洋人旅行客には初心者が多い(だいたい2度も3度もやろうという人が少ない)。従って、東洋人が多いツァーはキャンターが割愛されるなどして全般に動きが大人しくなり、余り面白くありません(西洋人は露骨につまらなそーな顔をする)。そもそも観光客は馬に馴れてなくても、馬は観光客を乗せることに慣れているうえにルートや歩法の変更ポイントを知っているので、初めてでもオドオドしないで馬の動きに身を任せちゃうべきでしょう(動物に馬鹿にされると増々言う事を聞かなくなる)。やがて制御できるようになってくると、すんごく面白くなってきますよ!

Exilim EX-M20

午前のツァーから帰ると、昼ご飯を食べてひと休み。その間に、ブーメラン投げをしたり、近くの川でひと泳ぎしたり(あんまりキレイな川ではなかったけど!)するも善し。95年のBanyanは、やさぐれたオヤジたちが空いた土地を利用して観光客相手に小遣い稼ぎを企んでいるような所でしたけれど(そういった雰囲気は嫌いじゃないので2回行った)、Springmountは農場経営の一環で観光サービスをしているような、そんな余裕が感じられる所でした。メインのホストはお歳を召した奥さん。旦那の方はクルマの送迎と買い物くらいしかしてなさそーな雰囲気(笑)。農場だけに色んな動物がいて楽しい場所でした。写真のカンガルーは餌付けしてたら居着いちゃったらしい。

Exilim EX-M20

午後のツァーから戻ったら、日帰りツァーの参加者はクルマが出るまで一休み。写真は「ヤギの赤ちゃんに授乳してみない?」というオバチャンの声に反応した人たちの図。口車に乗せられた無償奉仕とも言う。ワーキングホリデーで来ている人は、こうしたツァーに参加して、気が乗ればその場で労働条件などを雇用者と話しはじめたりします。

PENTAX Super A / smc A 28mm F2.8

宿泊客向けの寝床はバックパッカー宿のノリ。Banyanはただのテントでしたから、その面では雲泥の差。そこらへんがサービスの提供価格に大いに反映されているのでしょう。ちなみに、Springmountの料金も、相対的には安い方です。昼ご飯はステーキか魚のグリルという割としっかりとしたものでしたが、晩ご飯は2回ともパスタ。朝ご飯はもっとあっさりしてトーストとコーンフレーク。最初は「え、これだけ?」と感じましたが、まぁ、1日を通せばバランスは良いのかな。素晴らしいのは草の香りと夜空の星(でもやっぱり地平線まで開けたウブド(エアーズロック)の星空が一番凄い)。早朝の農場の散歩も気持ちよかったです。そしてまた、新たな日帰り客と共に、お馬さんパカパカ。

ここなぁ。良かったのになぁ。閉鎖とは残念。

|豪州2005:出発前夜出発到着初日
宿:サンシャインタワー宿:インターナショナル・ホステル
乗馬:スプリングマウント・ステーション

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