IN HOUSE 置き時計のムーブメント交換

沖縄で結婚式を上げた同級生から頂戴した引き出物の時計が、ふいに動かなくなりまして。式から14年が経ちましたから、まぁ、よく頑張った、とは言えますね。

動かなくなったムーブメントには「SKP NO(0) JEWEL JAPAN QUARTZ」の刻印。調べたところ、日本のセイコータイムクリエーション社製で、現在でも、誠時という会社が扱っているらしい。どうせなので、交換修理してみることにしました。

ネットに掲載されていた製品仕様を参考に、現物の主要部位をノギスで計測して類似品を探索。置き時計に秒針がなかったこともあり、カチコチ音のしないスイープタイプの「SP-350」を通販で購入しました。

表裏の比較。どちらも左がオリジナル、右がSP-350

現物が届いたので比較。見事にそっくりさん。単純なリプレイスが期待できそうな雰囲気ぷんぷん。よくよく見ると、分針用の軸のスリーブの高さが違ってたのだけれど、パツンと切断するだけで済みそう。

何事もなく、ムーブメントをクルクル回して文字盤ウラに設置完了。

だがしかし。時針が入らない。ノギスで測ってみたら、時針の穴径が 5.0mm であるのに対し、SP-350 の軸径は 5.5mm。なんだ、その嫌がらせ。

SP-350 を文字盤から外してフタを取り、分解したオリジナルと中身を比較。なんとなく、軸部以外の部品は共通っぽい気がする。で、あれば、だ。部品を移植してやろうでないの。

アナログ式の時計は、部品が込み入っているから、作業メモと記録写真が大事。

移植パーツは、時針用と分針用の軸2点。上がオリジナル、下が SP-350。

そして組み直して電池を入れてみれば… 無事、作動(ほっ)
電池を抜いて、再びムーブメントを文字盤に据え付ける。

6時ちょうどを真っ直ぐ指すよう、時針と分針をセット。
そして、電池を入れてみれば… 無事、作動(改めて、ほっ)

文字盤とガラスを清掃し、組み立て、作業完了。今回の部品移植が計時精度に影響するかどうかは分からないけれど、だからと言って他にできることがあるわけでなし。しばらく様子をみておきます*。

*その後3日間でのズレは1分未満。問題なし、です。

しっかし。腕時計の新調からの、G-SHOCK の分解電池交換からの、置き時計の修理、ね。気分はもう、エセ時計屋!な1週間でありました。

CASIO G-SHOCK GULFMAN GW-9110-1JF:電池交換

Amazon から電池(Panasonic CTL1616)が届いた昨夜のこと。そそくさと、先日ウラ蓋を外しておいたガルフマンの電池交換を済ませました。

まず、前段として。パッキン周辺の異物付着は浸水を招くので、視認に使うルーペとブロワーは必須。

各部の汚れは、無水アルコールを染み込ませた綿棒と、液晶用ウェットティッシュクリーナーで落としました。パッキンは、アルコールを付けたキムワイプで拭ったあと、シリコングリスを薄く塗布。

あ。前回の分解と今回の組み立ては、私なりの感覚と経験則で対処しています(だって、興味本位なだけだもの)。なので、文字通り「参考」レベルまで。

電池をハーネスで固定。いささか強引に外していたハーネスには、少し歪みが生じてました。電池を取り出す際には、ご注意あれ。

電池裏に貼られていた「電池交換後にショートすべし」ステッカーに準じて、クリップを使って2秒間ショート。シャーシを真上から見ると、8時半の方向に「+」、6時の方向に「-」の刻印があります。

ショート後、問題なく液晶が表示されていたので、裏蓋を密封。写真を撮り忘れましたが、裏蓋に張り付いていた内側上面を覆うゴム(裏表あり)を本体側に被せ、ごくごく小さなスプリング1本をイライラしながら刺し直し、裏蓋を被せてネジ止めするような流れ(たぶん)。

裏蓋を固定してから「電池交換後にショートすべし」ステッカーを貼り直していなかったことに気づく。ネジが余ったわけでなし、ステッカー1枚ごときでやり直す気にはなれなかったので、放念。実はこのステッカーの厚みが防振に効いていたら、困りものですけどね。

ちなみに、PROMASTER への買い替え理由にもなった不具合は以下の通り。

  • 満充電しきれない気配濃厚
  • 照明が点灯しない
  • 音が出ない
  • 暗がりですぐに液晶が非表示になる

先頭項目に関わる太陽光発電/充電については後日確認になりますが、その他の不具合は全て解消!

さて、一般的な時計としての動作確認を済ませた後、G-SHOCK 的な機能確認。激しくシェイクしても、約1mの高さから毛足の短いタイルカーペットに落としてみても、接触不良で液晶表示がリセットされるようなことはなし。

続いて2時間ほど水に沈め、それから自然乾燥(バンドを固定するネジ穴だけブロワーで水を吹き飛ばし)。

翌朝、ガラス面の内側に曇りなし(浸水なし)。てことで、もはや潜水時計としては全く信頼できないけれど(パッキンを使い回した時点でアウトでしょう)、少し水に漬かる程度なら問題なさそうな感じ。

私的試験に合格!てことで、清掃してシリコングリスを少量塗布したネジで、歯ブラシと中性洗剤で洗っておいたベルトを取り付け、作業終了。

なお。自分で電池交換してみた感想といたしましては。捨てるつもりでいたから分解する気にもなれたに過ぎないので、普段から水辺で防水時計を使ってる人は、素直にメーカーや店舗の電池交換&防水試験に出した方が良いです。絶対。自家作業じゃ、機能面で信用ならんもの。

ともあれ。そんな経緯で老兵ガルフマンは引退宣言を撤回し、プロマスターと共生することになりましたとさ。泥っぽいところや岩っぽいところへ行く時とか、長時間スクーターに乗る時とかに活躍してもらいましょうかね。

CASIO G-SHOCK GULFMAN GW-9110-1JF:分解

PROMASTER に買い替えて、お役御免になったガルフマンを眺めていたら、そういや腕時計って分解したことないな、ということに気づきました。登山家マロリーの言葉を借りるなら「そこにネジがあるから」な気分ですね。

ベルト根本のネジをプラスの精密ドライバー(#0)で外す。
ベルトは、ケース裏側方向に押し出して外す。

ついでケース裏蓋のネジもプラスドライバー(#00)で取り外し。海水に浸かる度に塩抜きを心がけていたとはいえ、一点のサビも見られないのは、さすがガルフマン。

裏蓋を外してみると、Oリングの外側にはシルト状の汚れが堆積。内側はキッチリ防護されてキレイなもの。電池部に貼られていたステッカーには「電池交換後、2秒間ショート 当社指定電池CTL1616以外は、使用しないでください」と記載されていました。

そのステッカーのすぐ外側、1時の方向(写真で「ト」の右上)に縦に嵌まっている短いスプリングは、ピョーンと飛び出すと回収に苦労するので要注意。

電池を固定している前方後円墳状のハーネスがキツくって、マイナスドライバーで隙間を攻めているうちに本体部がスコっと抜けてビビりました。ケースに戻す際は、あらかじめケース側の4つの操作ボタンを内側から押し出しておく必要あり。

結局、半ば力技でハーネスの四角側(細い側)のヘリを外し、電池(Panasonic CTL1616)を取り出しました。ハーネス末端の形状を観察してみると、鋭いピンセットで屈曲部を掴み、手前へ水平に引っ張って外すべきだったのかもしれません。もっとも、写真ではハーネスの円側(太い側)のヘリに板バネっぽい構造が写っているので、ここを攻めるのが正解だった可能性もあり。はてさて。

ともあれ。気が済んだので、お片付け。
…どうせだから、電池交換、してみようかな

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