自作スピーカー3:#4 音出しパーツの実装

エンクロージャー制作がひと段落したところで、超強力接着剤でパッシブ・ラジエーターを固定。ラジエーター中央内部に金属板が仕込まれていたので、手持ちの小型マグネットフックを取り付けて位置合わせに利用しました。

画面下中央の部品が、件の切片パーツ。もともとは筐体壁面と平行に配置するつもりでした。

当初、接着した上から MDF で作ったホルダーをネジ留めして、より強力に固定してやるつもりでいたのですが、三脚穴に被せた MDF 切片パーツの向きを気まぐれで 45 度変えたおかげで、ホルダーを二分割しないと収まらなくなりまして。まぁ、そこまで補強しなくても良いかなという頭もあったので、ホルダーは接着時の密着度を上げるための治具として利用しました。

そんな次第で、先のホルダーの上に名刺入れを載せて積載面積を広げ、犬用ちゅ〜る缶で嵩上げし、その上から重しを載せて1日放置。

ウッドシーラー塗布前(左)と塗布後(右)

接着剤が完全硬化したら、パッシブ・ラジエーターのフチをウッドシーラーで埋め尽くし、気密性の向上と接着部の補強を図る。

スピーカーユニットと、スピーカーターミナルから取り外した端子に、適当な長さに裁断したスピーカーケーブルをハンダ付。

背面パネルに、壁掛けフックとスピーカーターミナルを固定。そして、パネル裏側に顔を出しているパーツの内角とネジ穴に、ウッドシーラーを塗り込む。

ウッドシーラーの完全硬化後、スピーカーユニットを前面パネルに仮止めし、スピーカーターミナルを組み上げて、背面パネルを筐体に仮止め。

そして、アンプに繋いで、音出し検証。再生音に、なんら問題なし!
全てのネジを増す締めして、一件落着。あ、めでてぇなぁ。

なお、背面パネルを着脱式にして内部アクセスを簡便にしたので、吸音材をどうするかについては後日判断としました。

自作スピーカー3:#3 エンクロージャーの塗装

エンクロージャーの接着剤と裏側に塗り込んだウッドシーラーが完全硬化したところで、各面をヤスリがけ。#120 → #240 → #400 の順に処理しました。最後にブロアーで粉塵を除去。

今回は、サブウーファー制作時にテストしたけど結局使わなかった、和信のポアーステイン「オーク」で染色することにしました(だって、もったいないじゃない)。

染料は原液をそのままハケ塗りしたのですが、なにせ MDF はそもそものところで吸水性が高い上に、表面と切断面でも吸水性(=染色濃度)が違う。さらに、塗った直後と乾燥過程と乾燥後の色味が異なるので、初心者には着色作業中の色のつき具合の判断が難しい。かてて加えて、各面を一斉に塗って写真のように放置しておくと、重力で染料含みの水分が下方へ移動してグラデーションが生じたりしたものだから、なんかもう、好きにおし!な気分になりました。

結局、ポアーステインは3回塗り。1日乾燥させてから、これまた前回の余り物であるアサヒペンの木部用プライマーを塗布。

なお、背面パネルは、染料なし・プライマーのみ塗布。スピーカー台として使うかもしれない板2枚も同様。

そして最後に、またしても前回の残り物である和信の水性ウレタンニス(つや消しクリア)をハケで二度塗り、一部三度塗り。

ただ、サブウーファー塗装用に用意したハケ(50mm)は、今回の小型筐体には太すぎたらしく、どうしても必要以上にニスを多く含んでしまい、あちこちに塗りムラを残してしまいました。試験的に底面の塗りムラを #800 の耐水ペーパーで水研ぎしてみたのですが、キレイに処理できる気配を感じなかったので放置することにしました。なに、1m も離れれば気にならないですからね。

切断面に木工ボンドが染み込んだ角部周辺(ニス塗り後)

ちなみに、今回目止めに使ったアサヒペンの木部用プライマーでは、サンドペーパー(#120〜400)で均した切断面をカバーしきれなかったようで、平面と比べて明らかにウレタンニスが多く染み込みました(塗りムラを生じさせた原因の一つ)。前回の小型スピーカー制作時の印象も合わせると、MDF の(特に切断面の)目止め剤としては、サンデーペイントのサンディングシーラーの方が適当そうです。もっとも、研ぎ工程が追加されるので、何を優先するか次第かもしれませんが。

もひとつちなみに、接着面からあふれた木工ボンドが染み込んでしまった跡が白く残ったらイヤだなと心配していたのですが、意外に染料が侵食していて、そして意外なくらい地のテキスチャーが生きてました(上の写真)。狙って再現しようとすると加減が難しそうですが、まぁ、そんなこともありましたよ、レベルまで。

自作スピーカー3:#2 エンクロージャーの組立

白い紙は、接着剤あふれ対策に挟んだクッキングシート

前段で裁断しておいた部材を木工ボンドで接着して、背面パネルをネジ留めする際の受けとなるフレームを作る。治具がないので、前面パネルと背面パネルで四辺を囲み、開口部に指をかけて握力で密着させました。1点につき20分、左右で40分、少しばかりの精神鍛錬。

フレームと背面パネルを重ね、同一サイズ、かつ、他のパネルとうまく勘合するように紙ヤスリで調整。

フレームの四隅にドリルで下穴を開け、背面パネル固定用の鬼目ナット(M4×10mm)を埋め込む。ドリルを手にしたついでに、前面パネルと背面パネルの下穴も開けてしまう。

底面パネルにも下穴を開け、三脚固定用の爪付Tナット(W1/4)を打ち込む。

そして、天面・側面・底面と内部フレームを接着。完全硬化後、補強と気密性向上のため内角にウッドシールを塗り込む。

ついで、2つの筐体に2つの背面パネルを合わせ、相性の良い(修正が少なくてすみそうな)パーツ同士の組み合わせを決める。その上で、筐体にキチンと収まるよう、各背面パネルを紙ヤスリで調整。さらに、背面パネルの四隅に開けておいたネジ通し穴にもズレが生じていたので、リューターや棒やすりを使って調整。

底面パネルの裏側に突き出ている爪付Tナットのアタマは、ホントは板で埋めてしまいたかったのだけれど、今ある道具では処理が難しい。そこで、まずは三脚ネジが突き当たるよう、マグネット固定用の円形スチール板を強力接着剤で固定してフタをする。さらに、薄いスチール板で妙な反響が生じぬよう MDF の切片を上から被せて爪付きナットごと接着し、最後に MDF 切片と底面パネルの隙間をウッドシールで充填することにしました。

ウッドシールが完全硬化してから、前面パネルとの接着面が平面になるよう紙ヤスリで均す。また、前面パネルの開口部周辺も紙ヤスリで平滑化。他の面と比べて、背面パネルの剛性が弱いような気がしたので、裏側に MDF 切片を接着しておく。

してからに。前面パネルを木工ボンドで接着。完全硬化後、前面パネル側の内角にもウッドシールを塗布。

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