HONDA MD90:再整備#8 前輪ハブのベアリング交換

どうせ分解するんだし、ベアリング交換も試してみるかなと購入していたのが、ストレートのベアリングレースシールドライバー 17ピース 19-8707。ベアリングを冷凍室から取り出して、しばらくトンテンカントンしたのだけれど、あぁ、こりゃ近所迷惑だ。

手持ち工具で圧入できないかな、としばし熟考。シールドライバーのアダプターをハブの両側に配置し、長めのボルトを通してやれば良さそうだ。ベアリング外し用で予備の長ボルトを買っておいて良かった。

作業は、こんな感じで力技。スポークを切る前、リムつき状態の方が作業しやすかったかも。

車軸、OK。

一方こちらは、前輪左側のドラムブレーキ部。ついでにココのオイルシールも交換してスッキリしちゃえ!

だがしかしけれども。そんな軽い気持ちで触ってはいけない部品だった…。勘合がきつく、さらに金属の心材が硬ぇのなんの。ニッパとプライヤーで破壊し、どうにか取り出しに成功。

古いグリースの洗浄後、冷やしたオイルシールの嵌め込みに挑んだものの、外すのに苦労しただけあって簡単にはいかない。というか、こうした作業が初めてだった私にゃ、勘所がよく分からない。いくらなんでも、直接ハンマーで打ち込むのはマズイよなぁ…。

悩んだ挙げ句、犬の散歩で前を通る近所のバイク修理屋さんに持ち込むことに。したら、書道で使う文鎮の親玉みたいのをあてがって、ハンマーでカンカンカン!、一気に解決。そうかぁ、なるほどねぇ。いまので覚えた。でも、やっぱ近所迷惑な作業、自宅では無理ですな(笑)。

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HONDA MD90:再整備#7 前輪リムのサビ落しと塗装

焦げたトーストのようなサビにまみれたリムを、どう料理するか。手持ちの材料を吟味した結果、化学反応をサポートに力技で押し切るかいと、お酢つきボンスターで磨く事にしました。お酢レベルの酸性じゃ、気は心レベルかもしれませんけどね。

ゴシゴシゴシ…。飛び散る汗、したたるサビ汁。お酢をパートナーにした作業は、鼻につく匂いが難点。完全な平滑面にする意図も根気もなかったので、ひとしきり浮きサビが落ち、表面がある程度なだらかになったくらいで作業終了。台所洗剤で洗浄のち自然乾燥。

どうせ塗るならチョイと遊んでみようかなと想いを巡らせていたのですけれど、バンピーなサビ肌を目の当たりにして、遊びなし!保守優先!で心が定まりました。

まず、サビた箇所を安定化させる目的でサビキラーを塗り、サビの少ない健康的なクロームメッキ面を含む全面をミッチャクロンで下地処理し、再びサビキラーを上塗り塗料として塗る。この作業をリムの裏表に。

クロームメッキ上に塗ったサビキラーは、プラモ塗料のフラットアルミ的な質感。水性塗料だけに塗膜は弱い雰囲気です。でも、例え多少削れたとしても、下がメッキの光モノであれば、余り気にならないでしょう(きっと恐らく多分)。それに、傷がついても気にしない、オフ車のホイール的な感覚で捉えていれば、どうということでもありますまい。

サビが酷かった箇所は、シワシワちりめんテキスチャー(笑)。いやね、どうせまた、錆びるんですよ。何やったって。今後発生するサビをサビキラーで封じることを前提にしてしまえば、予めサビキラーで全面を覆っておけば色違いやら質感違いやらの違和感を最小限に抑えられるんではないか、という目論みでした(オイル耐性は未知数ですけどね)。

てか、このシワシワを均してキレイに塗装する手間(そしてサビが現れたときの落胆)を考えると、それくらいなら新品リムを買え!って状態ですからね。そこんとこは割り切りですな。

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HONDA MD90:再整備#6 前輪の分解

今回の整備の主目的は、安心して運転できる状態にすること(なんて根本的な!)と、蔓延したサビの処理の2点。これらに直接かかわってくるのがバイクの両輪でありました。残念ながら前後輪を同時に外した状態で車両本体を保管する環境がないので、まずは前輪から。

TS200Rで林道やモトクロスコースを走り回っていた頃に使っていた、ラフロのタイヤレンチが約20年ぶりに登場。さすがにカンどころを忘れてて、試行錯誤。小径タイヤは伸びしろが小さくて外しにくかった、てこともありそうですが、ね。

3枚に下ろしたところ。6年前に交換していたタイヤとチューブは、比較的マトモな状態を保っていました。

安心して運転できない最大の理由は、ぶ厚いサビで包まれ、さらにササくれていたスポーク。

金ノコで切ればイイかと左右4本づつ切断したところで、スポークのテンションが下がってきて作業効率が下降してまいりました。これはムリがありそうだと買ってきたのが、軟鋼線材 5mm 径まで切断できるという大洋精工のボルトクリッパ(TP-1200)。気持ちいいくらい、パシンパシンと切断できました。これはクセになりそう。

切り落としたスポークの山。
焦がしたプリッツのようでもありますな。沖縄の潮風をナメルナって感じです。

リムの腹の部分は、7割方、焦げたトーストのような分厚いサビ。
側面は、点々としたサビが2割くらい。

好奇心から重量を計ってみたら、1.6kg ありましたよ、と。

タイヤ交換したときに一緒に換えたかどうか記憶にないリムバンド。

かなりくたびれていて、外そうとしたらボロッと崩壊。

表側の錆び具合からして裏側もヒドイ状態だろうと予想していたのですが、カサブタ状の大きめのサビが数箇所あったものの、全体的には割とキレイ。

心、安らぎました。

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