小型スピーカー自作:#1 エンクロージャーの組立

2種類のスピーカーユニットが届いてから早1ヶ月。まずはサブウーファーを作るつもりでいたのですが、あれこれあって、センタースピーカーを先行することにしました。

センタースピーカーといっても、よくある一体型ではなく、独立した小型フルレンジスピーカー2台をパラレル接続で使う想定なので、作り方はごくごくフツー。3 インチのスピーカーユニットを購入することにした NFJ ストアの商品一覧で 2.5 インチスピーカー用エンクロージャーキットを見つけ、寸法をあたってみたら流用できそうだったので、ついで買い。

NFJ謹製エンクロージャー自作キット[MODEL-PLS]
(あとから撮影したため 4 枚しか写ってませんが、MDF は 14枚入り)

この組立キットにはエンクロージャー作りに必要なパーツが一通り揃っているものの、穴あけだけはユーザー任せ。穴あけ工具まで揃える気にはならなかったので、地元の DIY ストア(メイクマン)で 12mm 厚の MDF を購入し、店頭有償サービスで裁断と穴あけ加工を依頼しました。

筐体キットの MDFは 8mm 厚
左の穴の空いた2枚が、別途手配した 12mm 厚のMDF

部材が揃ったところで、いざ組み立て。できるだけ修正作業を省くため、筐体キットの板材を並べて長さが近似した部材を選び*、天面・両側面・底面を木工ボンドで接着、1kg のウェイトを載せて密着。クランプがないので、直角具合は切断面任せです。

* 木工パーツなんて、目で見て分かる程度の誤差が多かれ少なかれ存在するものですが、今回のキットは安価な割りに精度がよかったです。切断面の状態も悪くなし。

背面(写真 右)のバスレフポートが中途半端な位置についているのは、私の作図ミス(板厚の勘違い)と、穴あけ加工者のミス(縦横の勘違い)という負の連携プレーの結果

してからに、DIY 屋で穴あけ加工してもらった前面と背面の部材に、ネジ用の下穴とターミナル端子用の穴を開ける。ついで、直径 26mm の指定に対し、DIY ストアの工具の都合で直径 25mm で開けられたバスレフポートを、キット付属のバスレフダクトがピッタリ嵌まるまでヤスリで拡張。

木工用ボンドの乾燥に 24 時間以上あてたのち、前面・背面との接着予定面をやすりで平滑化。NT のドレッサー(中目)を初めて使いましたが、いいすっね、コレ。ガシガシ削れます。

してからに、背面の板を接着。半乾燥後、前面を接着。各面の接着作業を一度に済まさなかったのは「ある面でツラ合わせすると別の面がはみ出すアレ」をいい塩梅に均すための時間と、決めた位置から不用意にずれなくなるまでの硬化時間にゆとりを持たせるためでした。

そして数日後。中目のドレッサーで全体をザザっと均してから #240 のサンドペーパーで表面を整え、下塗り工程へと進む。

※キット付属の説明書では、前面パネル接着の前工程で内装作業(フェルト貼り付け・配線・ターミナル固定)について記されていました。たまたま今回装着するスピーカーの取付穴が説明書の仕様より大きく(φ65mm → 77mm)、仮組段階で開口部から手を突っ込んで筐体内作業ができそうなことを確認していたので、内装工程よりも塗装工程を先行することに決めた次第。

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自作スピーカー2:スピーカーユニットが届く

左右フロントスピーカーのみ接続した AV アンプ Pioneer VSX-S510 で CD を聴いていると、PURE DIRECT では中低音が薄く、かといって何かしら音響補正をかけると効きが強すぎて不自然さを拭えず。結果、1ヶ月経っても音にイマイチ馴染めていないので、サブウーファーで中低音を補強してみようかな、という気になりました(面白そうだしね)。

また、フロントサラウンド・アドバンス(F.S.S. ADVANCE)モードでの映画鑑賞時に、たまにセリフが聞き取りづらい作品に出くわしたりもしたので、ついでにセンタースピーカーの導入も検討。

樹脂コーティング ノンプレスコーン
ウーハーユニット 8インチ/4Ω/MAX100W

ということで。置き場所との兼ね合いで適切サイズに収める必要もあり、4年ぶりにスピーカーの自作です。

前回は使い古しのカー・スピーカーを再利用しましたけど、今回は FX-AUDIO- ブランドで(一部の層に)お馴染み、NFJ ストアにて新品購入。サブウーファー用として8インチ/4オームユニット1基と、センタースピーカー用に3インチ/8オーム*ユニット2基、しめて約7千円也。

*8Ω2基を並列接続して4Ω化する予定(既存のフロント左右に合わせて4Ω揃え)

ファブリックセンターキャップ&ケブラーコーン仕様
フルレンジスピーカーユニット 3インチ/8Ω/MAX60W

もし、サブウーファーの追加で「人の声の帯域の弱さ」まで改善されるのなら、センター用のスピーカーは他の使い方をしようかなという頭もあり。てことで、まずはサブウーファーから作り始めることになろうかと。

まぁ、なんにしたって急ぐ必要はないので、準備が整い次第、ゆるりと作業を進めていくつもりでおります。

【自作スピーカー2:序, 小型スピーカー篇, サブウーファー篇, 費用

自作スピーカー:#10 スピーカーの足場作り

自作スピーカーをメタルラックに設置したわけですが、やはりスピーカーを金網に直置きするのはイヤなので、スピーカー台的なものを作成することにしました。

特に考えもなく主材料は、MDF材(450x600x9mm)。テキトーに図面を引いて、前回同様 DIY ストアで購入&裁断。

スピーカーのエンクロージャーは同じ MDF 材に自動車用スプレーで塗装していたので、どうせだから別パターンの仕上げ方を試すことにしました。そこで取り出してきたのは、購入から6年くらい経過しているのではないかと思われる、ジャングル迷彩のカッティングシート。

MDF の表面と断面を #400 のサンドペーパーで均し、削りカスを拭き取り、スクレーパーとドライヤー片手にカッティングシートを貼り進めたのだけれど…。粘着力が、全く足りぬ。単純に接着剤が経年劣化したのか、或いは、事前に何らかの下地処理をしておかないと根本的にダメなのか。いずれにしたって、今回の一連のスピーカー工作は、手持ち資材の消化を裏テーマに進めていたので追加の材料を買うのはパス。よって、カッティングシート案、取りやめ。

次に取り出したのは、一昨年、ほんの少し使っただけで終わってしまった、若草色の半つや水性塗料。

あまり使い道のない色なので、実はエンクロージャー塗装の第一候補ではあったのです。なんだけど、色があんまりなので気が引けてしまった次第。その点、スピーカー台なら何色してたって構わねぇや、と。

1層目は濃度薄めにハケ塗り。乾燥後、筆ムラを均すつもりでサンディング。2層目は濃度フツーであっさり塗ってからサンディング。3層目は濃度フツーで厚めに塗って塗装終了。これを板4枚。6面全部を塗ったのと、最後が厚めだったせいか、乾燥して臭いが抜けるまで数日を要しました。

水性塗料を研磨したらどうなるのか興味があったので、乾燥後に4枚8面の中から塗装の厚そうな1面を選んで、#600 の耐水ペーパーで浅ぁく水研ぎしてみました。だがしかしけれども。筆塗りの凸凹の底面に到達する前に、一部地肌が露出しそうになったので、作業中止。これ、やはり塗装時に筆ムラをキッチリ削って、均質な塗膜を十分に重ねてやらないとダメっすね。半つや塗料の3層塗り程度じゃ、磨き上げ工程に耐えきれないよと。

横道に逸れながらも板の処理にケリをつけたら、あとは重ねるだけ。

金網との設置面に残り物の厚さ 1cm 程度のスポンジゴムを敷き、板を重ね、百均の耐震ゲル(4cm角 8点)を貼り、もう一枚板を重ねたら土台の完成。そこにオーディオテクニカのインシュレーター(AT6098)を並べ、スピーカーを載せてやろうという算段です。

て、実際に組んでみたら、ちょっと制振材の使い過ぎじゃね?という気になりましたですハイ。ま、ともあれ、設置してみましょ。

見た目は、悪くない。音は、輪郭がクッキリした感じ。その点はシテヤッタリだったんですが、期待していたより低音が響かない。

あれ?と思って裏に回ってみたら、割とマトモに低音が響いている。思えば、ウキウキするような音を奏でていた試運転時は、そこそこシッカリとしたデスクの壁側に配置していたのだけれど、現状は(台を挟んだとはいえ)下は金網だわ壁は遠いわ。一般的にスピーカーは壁から離して設置するものだけれど、コイツの場合、箱の外で工夫して低音を前に回してくる必要がありそうです。

まぁ、テキトー設計・テキトー制作ですもの、一癖あっておかしかないんですけどね。ま、しばらく聴いてみて、気になるようなら改善を図ります。

といったところで、自作スピーカー制作の話題もこれにて終了。
番外編で、アンプ入力信号過多の解決策について記しておきます。

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