講談社刊「スティーブ・ジョブズ1」「同2」を読み終わりました。
80年代からパソコンに触れていたから、Apple(というか、Macかな)の存在はパソコン雑誌を通して初期の頃から知ってはいたのだけれど、実際にMacに触れたのは大学の頃(90年あたり)になってから。SE/30でHyper Cardを使っていたセンセの姿を見て、面白そーと感じて俄然欲しくなってしまったのを記憶しています。実際にMacを買ったのは、新卒入社してからだから93年頃。カラクラにするか迷った挙げ句、PowerBook145Bを選んだのでした。以来、基本的にMac使い。
そんな経緯だったので、ジョブズ不在の頃のMacの方に親しみがあるんですよね(笑)。それに、どっちかってぇと昔はウォズニアック贔屓で、ジョブズに対しては我がままが過ぎてAppleをクビになった挙げ句、NeXTで大失敗した人間という感じで、Appleにジョブスが復帰したときに良い印象を持っていなかったという、アンチ・ジョブズ(?)でもありました。
と、いう人間がこの本を読んでみたわけですが。
「1」はジョブズがどうのこうのというよりも、Appleの立ち上げからMacの誕生までが「プロジェクトX」風の読み物として面白かったです。一方、「2」は、主にApple復帰後の話ということもあり、結果的に成功した(している)ジョブズ的なモノ作り/サービス作り/ビジネスの進め方、そして病気という、よりパーソナルな内容が強くなってきて、なかなかに興味深かったです。
言葉や考え方に「なるほどねぇ」と感心することもありはすれど、(読んだ限りでは)やっぱりジョブスは天才奇人だと。このヒトの仕事の進め方はこのヒトにしかできないだろうと。ジョブズの仕事の作法だけマネた、勘違い管理職が日本企業に増えないことを切に祈ります(笑)。
総じて。「死んで直ぐの人の伝記本を読む」という行為自体が、そうそう起こりうるわけでもなく、なーんか、不思議な体験でもありました。
ちょっと、生々しすぎるよね。
改めて、合掌。