HONDA MD90:機械は使い続けてないとダメになる話

2月。秋口からほとんど乗っていなかった郵政カブを洗車する。前輪のブレーキが固着。バッテリーは半死半生。空気が抜け切っていた後輪は、タイヤのショルダーが劣化したようでエアを入れても腰砕け気味。そして当然のように、サビが蔓延。

3月。まずは動かせるようにせにゃあかんので、フロントブレーキ周りの整備に着手。

3年前の整備のときに放置していた前輪ハブのスピードケーブル取り付けネジの固着もドウニカしようと考える。だがしかし、そんなこと以前に、荷重をかけるのが恐ろしいくらいスポークがサビッサビ。これもドウニカせねばなるまいな…。

ともあれ、固着したネジを手動インパクトドライバーでガンガンしてみる。ビクともしない。もはやドリルで揉むしかなさそうだけど、交換部品がないので次回に持ち越すことにして、ドラム内を整備。

露出部がサビサビで、動きもシブくなっていたブレーキケーブルは新品に交換。思えば、前回の交換から丸6年。交換したケーブルは NTB の BCH-047F。

前輪を外す際に取り外したネジのうち、レッグシールド取り付けボルトほかサビのヒドかった部品をブレーキクリーナー洗浄→サンポール漬け→中和→錆び止め塗装→オイル塗布。

もろもろの部品を組み立て直し、各部の動作確認。ブレーキ、OK!…でも、エンジンからカタッ…カタッ…と音がする。

4月。購入から約8年で3度目となるエンジンオイル交換。過去2回は、「二輪車には使っちゃダメ」だけど安かったカストロール GTXで済ませていたのだけれど、エンジンの異音発生の原因がソノ結果だったとしたら大変イヤなので、今回は心を入れ替えてバイク用オイルを買う。選んだのは、純正オイルよりも安く売られていたカストロール GO!。安物買いに走りがちな心は入れ替えてなかった。

新旧オイルの比較。前回のオイル交換から約4年。余り乗っていなかったとはいえ、やっぱ古いオイルはドヨドヨサラサラ。そしてエンジンを動かしてみると……異音なし!OK!(オイルの汚れが原因ではなく、長らくエンジンを回していなかったからオイルが下がっていただけかも)

とまぁ、月に1回くらいの頻度でチマチマ整備しておりました。5月は手つかずで、6月に入ってから作業再開。明らかに、乗っている時間よりも修理している時間の方が長くなっている郵政カブ。それはつまり放置している時間が圧倒的に長いということなのだけれど、今はちゃんと安全に動かせるようにはしておこうという、そんな気持ちでいるのです。4年ぶりの重整備、ですな。

HONDA MD90:フロントタイヤ周りの整備 #2

昭和の日に引き続き、平成一桁の郵政カブの整備の話。前回、日没サスペンデッドで仮組で終わらせていた前輪周りの調整作業再開でございます。

まずはヘッドランプの奥、配線がややこしいことになってる箇所へのメーターケーブル取付から着手。ケーブルは難なく付いたのだけれど、ヘッドランプのメッキフレーム下部がサビでガサガサ。なんかもう芯から朽ち始めている気配なのだけれど、軽くワイヤブラシでこすってサビチェンジャーを塗り、さらに耐サビ塗料のシルバーを塗りたくってやりました。とりあえず、作業時に指先でサビがジャリジャリしなくなれば、それで良いのです。「走れば良い」バイクなので。

フロントブレーキのレバーを引いた時の渋さは、どこかに主原因があるわけではなく、いろんな場所に散らばっている原因の相乗効果なんじゃないかという気配。そこでブレーキレバーとブレーキワイヤーを車体から取り外して、個々に整備することにしました。ワイヤーは内部にWD40を軽く注入してから、手で線をキコキコさせて馴染ませました。レバー周りは古い油を落としてコンパウンド磨き。そしてできるだけワイヤーに抵抗がかからない経路で再装着してみれば、まぁ、許せる範囲まで改善しておりましたとさ。

前回、作業前のたしなみとして軽く洗車してはいたものの、改めてワックス入りシャンプーで洗車。そして注油。

で、キレイになりました。
引きの写真だと(笑)。

かくして、終わったーと思っていたら、ヘッドランプが仮止めのままでした。光軸合わせと増す締めを済ませ、終わったーと思ったら、前輪車軸のナットに割ピンをつけるのを忘れてました。で、今度こそ、終わったー。

まぁなんというか、見た目はボロだけど整備の手を入れてあるな風に見えるレベルまでには復旧したかな、と(笑)。走らせてみれば、これといって何の問題もなく、トトトーと軽快に動きましたよ、と。90ccのくせに平地で60kmまでしか出ませんけれど!

HONDA MD90:フロントタイヤ周りの整備 #1

前回リア周りを整備し、今度はフロントだなーと思ってから早一年…。秋から全く動かさないまま春を迎えてしまいました。我ながらナンダカナ。先週末、干上がっていたバッテリー(ぼちぼち寿命)を充電し、足が吊りそうになるまでキックしながら、無事エンジンに火が入ることを確認。とりあえず、ほ。

一方、サビの浸食は悪化の一途。ともあれ、今日はサビを全体的に軽く落とし、車体を洗って小ぎれいにして、オイルアップしてから各部の動作チェック。フロントブレーキの感触が鈍かったので、さっそく分解することに。

なんだけど、前輪とスピードケーブルの止めネジが完全に固着してしまっていて、ドライバーはおろかインパクトドライバーでも外れず。しかたないのでケーブルはメーター側を外すことにしました。んでもってようやく前輪を外したところで、今度はその衝撃でセンタースタンドで固定していた車体が前倒しに…。独りでは置き上がらせることができず、近所に住んでいる知人に電話でヘルプ。二人掛かりで車体を起こして、リアに重しとしてネイキッドのスペアタイアを載せて姿勢を維持することになりました。やれやれ。

外した前輪を部屋に持ち込み、まずはブレーキ周りをばらして、主立ったパーツのサビ落としとピカール磨き。動きに直接係らない範囲は錆び止め塗料の銀色を塗りたくってやりました。

ホイールはサビ落とし用スポンジでリムを磨き、サンドペーパーでスポークの浮きサビを落とし、サビチェンジャーを塗りたくり。本当はスポークにも錆び止め塗料を塗るつもりでいたのですが、日が暮れてきたので割愛。

ドラムブレーキの動きが悪いときって、大抵カムシャフトのサビや汚れが原因なんですけれど、今回はそんなこともなく。一方で、ブレーキアームと中のコマが完全に固着していたので、コイツが怪しいとばかりにハンマーでブチ抜いて磨き上げました(ブレーキケーブルも怪しいけどね)。

で、グリースアップして前輪を車体に組み付けたところで日没タイムオーバー。ここ半年くらい、駐車場に数匹の猫がたむろしていてカブの上でもよく寝ているものだから、前輪のない不安定な状態で放置するのが怖かったんですね。なので、ホイールシャフトは仮留め、ブレーキケーブルは未調整、スピードケーブルはブランブラン。

間違っても、そのまま運転するなよ、数日後の俺

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