PENTAX *istDs

高校3年のときからペンタックス一眼ユーザの私。一昨年に*istDが出たときにかなり食指が動いたのですが、いかんせん先立つものがない。というか、果たして今、まだ完成されたとは言えない高価なデジ一眼を購入する必要があるのか?という思いが浮かんでは消えしているうちに1年が過ぎて行きました。そして*istDsが発売。4年ちょい前に購入した300万画素のコンパクトデジ・NIKON COOLPIX880とほぼ同価格まで売り値が下がってきた今年の正月、ついに財布の紐が弛んでくれました。

一眼レフとしては大学の時に中古で買ったSuper Aから15年ぶりの新機種(笑)。時が経っても、小型でかつシンプルなあたり、相変わらずペンタックスらしくてなにやら少しホッとしました。ただまぁ、プラスチックの丸みを帯びたボディには、一眼と言えばメタルでカクイという刷り込みのある私にはあまり魅力的ではありませんでしたが。

小型といっても、さすがに昔のカメラと比べると太って見えますよね。寸法上はそんなに違わないのですけれど…(横幅は*istDsの方が小さい)。ただその分、グリップした感じは良くって、重めのズームレンズを装着したときのバランスも良いですし、単焦点レンズをつけているときなどストラップをかけずに片手で掴んで持ち歩くようになりました。

私の所有レンズは全てマニュアル仕様(MとA)。マニュアルモード(M)で撮影するときに、シャッターを切る前に「AEロックボタンでで絞り込み測光」というステップが必要なのには慣れましたが、内蔵フラッシュ部のオーバーハングで絞り環が見づらいのが少々気分悪いですね。ファインダー内にはほとんど情報出ませんですし。もっとも、昔のレンズが今のカメラ(しかもデジカメ)で使えるだけでも嬉しいので、そこらへんはまぁ、許してやろう(でも改善してね)。Exifにレンズ&撮影情報がマトモに入らなくっても、まぁ許してやろう(でも改善してね)。という気持ちで過ごしております。

と、いいつつも。実際にあちこち持ち出していたら、やっぱデジカメはAFズームが楽しいのかなーなどと思うようになってきてしまいました。昔のカメラ(銀塩カメラ)の楽しみは「現像時の映像を想像してカンと経験を元にイロイロ調整しながら撮影」して「現像したときにイメージ通りなら嬉しい♪」あたりにあると思うのですが、デジカメだとその場で確認&修正できてしまうので、「仮に標準設定で撮影して、確認後に調整版を撮影」していくという変に作業的な撮影になりがちな気がします。それに*istDsのファインダーが良いとはいえ、所詮APSサイズのファインダーではマニュアルフォーカスがしにくくて、やっぱフォーカスする楽しみ以前にこれまた作業的に感じられてしまうのです。MF向きの交換スクリーンを出してくれれば印象も変わると思うのですけれども‥。

と、いいつつも。さいきん一眼を使わなくなっていたのが、*istDsを買ってからあちこち持ち歩くようになりました。ので、何だかんだ言ったって、オッケーな存在なのです。ランニングコスト(撮影枚数)を気にしないメリットが大きいのでしょうね。それに使っているうちに銀塩カメラ(というかマニュアル仕様の35mmフルサイズファインダーのカメラ)ならではの美点を再認識してきたので、案外Super Aと共存できそうだなぁ、という感じです。そういう意味でも私的にはちょうど良いポジションのカメラなのかもしれません。

取り返しのつかないモノ

あなたのお気に入りの愛用品は?

お気に入りというか、長年連れ添ってくれている偏屈モノを2点ばかしご紹介します。

○PENTAX Super-A

高校の頃は天文部に在籍していて、バルブ撮影で電力を消費しない ME Super を使っていたのですが、大学の専門課程で望遠レンズを使う必要が出てきたので、シャッター速度優先モードのついた Super A に買い替えました(どちらも中古ですけどね)。以降、バイクのツーリングに同行して日本各地の風景を撮ってくれたばかりか、それだけでは物足りなかったらしく、海外にもお付き合いしてくれました。

このカメラ、私的にサイズもデザインもツボであるのが嬉しいところ。設計思想として今の *ist D に通ずるものがあるような気がします(とうぜん?ソッチも欲しいです!)。もともと露出計すらついていない祖父のカメラ(KONICA FP)を手始めに一眼の世界に足を踏み入れたので、Super A の機能で満足してしまい、その後のAFやら多彩な撮影モードやらに興味を惹かれず(マルチ測光は少し羨ましいけど)、ず〜っと現役人生を送ってもらってます。

しかし。ずいぶん前にメーカーの交換部品が尽きてしまい、もはやオーバーホールすら叶わず、壊れたらそれきりの危機的な状態。いま手元にある銀塩カメラはコレだけなので、壊れたら困るなぁ。レンズもMFばかり5本あるし・・・。一方で、新品銀塩カメラに買い替えるくらいなら、*ist D (か後継機)に予算を回しそうな気分もなくはないですしねぇ。まぁ、がんばってくれよぉ、て感じです。

○SONY DAT Walkman WMD-DT1

デジタル録音機器が世に出た頃、DAT/MD/DCC なんて規格品が一斉に現れました。当時の私は、音を圧縮する録音機というのに生理的な嫌悪感を抱いていたので、迷わず DAT デッキを選びました(DCCを買った人はどうしているんだろう??)。当然ながら、外に音楽を持ち出すのにポータブルも必要となるので、必然的にウォークマンも後日購入。

使いはじめてもう十年くらい経ちますが、いままでトラブル知らず(デッキの方は3回くらい壊れてくれました)。単3二本で4時間くらい再生してくれるので、まぁ、当時の設計としては長寿命な部類ではないでしょうか。さて。知人が同じモノを使ってまして、さいきん壊れて修理に持ち込んだのです。が。これまた交換部品欠品で修理できないそうで・・・。

そんなんばっかやん。

デジカメお店プリント

先日レポートしたキャンプには、学生時代から愛用している一眼レフ(PENTAX Super-A)のほかに、メモ代わりの薄型デジカメ(CASIO Exilim EX-M20)を携行しました。

後日、同行した知人に焼き増しした写真と画像データを焼いたCD-Rを渡したところ、フィルム派のその知人は物好きにも画像データを写真屋でL版プリントしてもらったそうな。それが予想以上にキレイだったようで、目からウロコのようにたのまっておりました。

私自身はデジタル系の仕事をしているので、たまに遊びで自分のプリンター(EPSON PM-4000PX)で印刷することもありますが、基本的にデジカメ画像はPCでのスライドショー観賞がメイン。特にEX-M20はメモ代わりのサブカメラ(兼MP3プレイヤー)として使っているので、撮影枚数をかせぐために解像度を1280×960に下げた設定にしています。そんなんでキレイなの??と頭に疑問符を浮かべながらも、私も試してみたくなってしまいました。

なんとなく記憶をもとにEX-M20のメニューを開いてDPOFでプリント枚数を設定。そして近所に出来た「写真屋さん55」にレッツらゴー。写真のことなんて全然分からないもんね!という顔をした高校生と思しきバイト嬢にデジカメプリントを依頼。店には即席の焼き増し機もあるのだけれど、せっかくなので印画紙に焼いてもらうことにする。するとPCカードを持ち出してきて、私のSDカードを差し込み、即席機の横のマシンに挿入。枚数は既に指定してあるので、あとは読み込むだけ。

その間に連絡先を記入してると、「読み込みに時間がかかりますけど、メディアをお預かりしましょうか?」と訊かれる。「けっこうかかりそう?」「CDにバックアップとってますからねー」・・・それって追加料金なんだろうか。なんだかイヤーな予感。ま、今回は試しだし、今後があるとは思えないから1回くらい大目に見てやろう、などと思いながら店を後にする。

出来上がりは約1時間半後。プリントとメディアとデータCD(・・・)を受け取る。家に帰って明細を見ていると、L版プリントが1枚37円で、基本料金が500円。してみるとデータCDって強制的なものなのかも。例の知人にはISO9660フォーマットで焼いたRを渡していたわけで、ひょっとすると特定のフォーマットで焼いたCDで持っていけば、この基本料金は必要ないのかもしれません。でも基本料金というからには、取られるのかな。

そんなことを考えながら、写真をチェック。するとどうしたことでしょう。知人の意見は正しかった。200万画素のパンフォーカスカメラで、しかも100万画素程度の解像度のデータなのに、なんだかキレイではありませんか。確かに細かい所でデジカメっぽいノイズは見受けられるし、多少ホワイトバランスがおかしいものもあるのだけれど、印画紙に焼き付けられた写真は、「写真」として成立しているのです。うわー、目からウロコ。

(コンパクト)デジカメの画像なんて、メールに添付して渡せば良いやと思ってましたけれど、L版くらいなら焼き増しして渡すなんて古式ゆかしい風習もありだなぁ、と考え直させられました。ちゃんと計算した訳ではないですけれど、感覚的に、プリンタで高いインク使って高い写真専用紙で出力するよりも安上がりのような気もしますし。いや、それ以前に、某社CMではないけれど、プリントする手間ひまというものはウザイものですしねぇ。そこらへん、店に任せてしまう、か。いやはや、恐れ入りました。

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