サブウーファー自作:#1 エンクロージャーの仕様策定

時は戻って10月上旬のこと。2ch ステレオで運用中の AVアンプ Pioneer VSX-S510 の音響性能向上のため、パッシブタイプのサブウーファーを追加することに決めました。

設置環境的に「椅子の下にも置ける薄型筐体・4Ω」が欲しいものの、一般的な家庭用サブウーファーは「正方形断面の縦長筐体・6Ω」が大多数。条件に合致するのは自動車用なのですが、カーステのサブウーファーってズンドコ五月蝿いイメージがあって、それなら自作しようかな、という気になった次第。

【図1:初期検討資料】形状や構造の違いで3案考えてました。割と早い段階で、基本形状は左側の図(C案)に決定

そのくせ面倒くさがりでもあるので、当初、良さげなスピーカーユニットを市販のエンクロージャーに取り付けて、ちゃちゃっと済ませるつもりでした。

市販エンクロージャーの筆頭候補は、パイオニア・カロッツェリアの特定ウーファー専用のコンパクト筐体。なんだけど、NFJ ストアで購入することにした8インチウーファーユニット(冒頭の写真)が、カロ謹製ユニットよりも奥行き長く、装着できなくはなさそうだけれど背面パネルとのクリアランスが小さすぎ、イヤな感じなので除外。

次点候補は、アークヒルというブランドの筐体。安価だし、寸法的にも OK だったものの、表面仕上げがカーペット張り。犬との同居環境では獣毛集積装置になりそうで、これまたイヤな感じ。

つまるところ。エンクロージャーから自作するしかないじゃん。

仕様を定めるにあたって、8インチスピーカー用エンクロージャーの容積についてネットで情報を集めたところ、9〜18L(簡易的に外寸で計算)の範囲に集まっていました(図1)。そこで無難なところで、その範囲内の大きさで、扁平形状で、上手くパーツを切り出せそうな構成を素人考えで模索。最終的に、幅440mm、高さ 290mm、奥行 120mm+板厚の密閉型としました。

【図2:カット図面】ベースの板材を縦横 900×600mm、厚 18mmとし、DIY ショップでの加工依頼用に作成した資料(1:前面・背面、2:側面(長)*、3:側面(短)、4/5:内部補強材)
*2の穴はターミナル取付用

引き続きネットで材料について調べると、サブウーファー筐体には 18mm か 21mm 厚の MDF が適当ぽいので、地元の DIY ショップ(メイクマン)まで下見に GO。だがしかしけれども、いずれも店頭販売なし、3×6板なら取り寄せ可、とのこと。いくらなんでも必要量の3倍もの板なんか、要らんわい。

ということで MDF を諦め、店内に並んだ板材を眺めているうちに、板厚18mm、900×600mm のアカシア集成材が目に留まる。帰宅して改めてネットで確認したところ、硬さ十分で素材として悪くはない気配。さして高くもないし、色柄も好みだし、もうそれで決定。

そそくさと部品切り出し用の図面(図2)を清書して、日を改めて、材料の購入と店頭での部品切り出し作業依頼に向かうことにしたのでした。

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小型スピーカー自作:台座を作る

小型スピーカー制作で使った、NFJ謹製エンクロージャー自作キットの板が4枚余ったので、スピーカーの台座を作ることにしました。

左2枚は、 DIY ショップでバスレフポートを開け直してもらった背面パネルの予備。染めQは、ネイキッドのインパネを塗った時の残り

当初、4枚中2枚は無着色のまま、残り2枚を微妙に残っていた 10 年モノの染めQスプレーで茶色く塗って、2色構成にしてやろうと考えていました。なんだけど、サンディングシーラースプレーを塗ってから実際に板を重ねてみると、なんか、冴えない感じ。

そこで、木とも石ともつかないツンツルテンの板を目指すことにする。

やすっただけでは余りキレイにならなかった断面には、サブウーファー制作用に購入していた砥粉を適用。Holts のプラサフ白を塗り、数日乾燥させてから軽く研磨。そして、これまた 10 年近く在庫になっていたボデーペンの白を噴霧。

ボデーペンは、MD90 のエアクリーナーカバーを塗装した時の残り。昭和54年〜61年式の日産車用ホワイト、代表的な適合車種がセドリック/グロリア/シビリアンですって

白いプラサフに白い塗料の重ね塗りは、下地の透けを余り気にしなくて良いメリットがあるものの、塗料のつき具合と塗った範囲が分かりづらいデメリットが大きいことを実感。

数日後、軽く研磨。砥粉を塗り込んだ断面は、ゆず肌くらいな感じでした。でもまぁ、サブウーファー制作前に使い勝手が分かってよかった。

そして本日。台座に NFJ のアルミ製インシュレーターをネジ留めするための下穴を開ける。

百均の耐震マットを敷き詰めて…

下敷きにする 5mm 厚のスポンジゴムを台座と同じサイズに切り出したら、各パーツをガッチャンコ。

慣らし運転中の小型スピーカーを据えてみる。
そこはかとなく積層具合が笑点を連想させるけど(色からすると、こん平さんかな)、いい感じじゃ、ないでしょうか。

横幅がツライチなのに対して、奥行きは前後パネルの厚み分だけ短いですが、気にしない気にしない。

ちなみに、インシュレーターを台座側に取り付けたのは、スピーカーを横倒しにしても使えるようにするためでした。

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小型スピーカー自作:#5 スピーカーユニットの装着

作業時のスピーカー固定に、鉄製ブックエンドが活躍
(引き剥がす時、結構チカラが要りますけど)

内装作業を済ませたら、続いてスピーカーユニットに内部配線をハンダ付け。キット付属のスピーカーケーブルがもともと短めで、かてて加えて別手配した前背面パネルの厚み違いで筐体の前後長が 8mm 増した結果、すんごい狭いスペースでの熱くて細かい作業になってしまって、少しウキーッ!

ともあれハンダ付けが終わったら、音出し。
妙なノイズがないか、ケーブルを軽く揺すっても影響がないか、といったあたりを確認。問題なしと判断したら、スピーカーユニットとターミナルをネジで仮固定。

※MDF に開けたネジ山は崩れやすいので、取り外す可能性が高い間は、締めつけない様にしてました。

左右そろったところで、改めて音出し。
前述の確認事項に加え、左右で音量差が生じてないかを確認。そしてそのまま鳴らしっぱなしにしておく。

足元に NFJ のアルミ削り出しインシュレーター(φ20x10mm、各3点)を仮置き

2時間くらい鳴らし続けても、変なニオイがしたり白煙が上がったりはしなかったので、配線不良はなかろうと各部のネジを本締め。せっかくなので、キット付属のエンブレムを貼り付けて、小型スピーカーの製作、終了!です。

慣らし始めたばかりの現時点での音はどうかと言いますと。
ニアフィールドの真正面では、中高音は優しく、低音が元気ハツラツ。少し離れて角度がつくと、高音が控えめ、中音は少しモコモコ、低音が強めに響く傾向あり。総じて、いかにも「小型フルレンジ・バスレフ型」って感じです。

今のところセンタースピーカーとして使うつもりでいるのですけど、少なくとも「人の声」用には適当そう、なのかな。いずれにせよ、当面の間は仕事中の BGM 再生に利用してシェイクダウンしますわ。

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