SONY DTC-690:CAUTION、とな。壊れた、かな。

先月半ばに実家から持ち帰った DAT デッキを使って、テープをチマチマ Mac に取り込んでいる今日この頃。これまでに5本分(1本120分)のファイル化を済ませ、本日もまた取り込むつもりでテープをデッキにかけたのです。が、再生ボタンを押しても音が全く出ない。ゲージも全く振れない。あれれ?と思いつつ別のテープに変えたり、ヘッドクリーナーをかけても状況は変わらず。

そんなしているうちに、出たのが「CAUTION」サイン。あちゃー。これは深刻ですな。1時間くらい電源を入れっぱなしにして暖めてから試してもダメで、いったん電源を切って数時間放置してから試してみても、やっぱダメ。

実は、既に取り済みのテープで「先頭5分と末端3分あたりでデジタルノイズが多発」する現象が100%生じていたのです。単純に物理的なストレスがかかりやすい範囲だから、テープに記録された信号の経年劣化が表面化しやすくなっていたのかなと考えていたのですけれど、思えばセットアップした際に「(テープ先頭で)デジタル信号が正常に送出できていない」現象もあったわけで。

どうも、今回の CAUTION とノイズの件と信号の件は、同じ根っ子くさい。そこで DAT ウォークマン WMD-DT1 でノイズが生じていたテープを再生してみたら、案の定、全く問題なし。キレイな音でした。

これはどうも、リールの片側にテープが偏った状態(テープの先頭と末端)にあるときに、安定した速度でテープを動かせられずにエラーが生じているんじゃないかと。つまり、テープを回す際の抵抗が一番大きいときに、モーターの出力が足りない、或は、力の伝達ロスを生じているといった走行系のトラブルの可能性が高いのではないかと。いずれにしたって、もう、どうしようもないかなー。

このデッキを購入したのは、今を遡ること23年前の1993年。買ってすぐにカセットを取り出せなくなって無償修理に出し、数年後に巻き戻しが途中で止まるようになって有償修理に出し、そしてソニーが DAT 機器の生産中止を発表した際(2005年頃?)に保険でヘッド周りの交換に出していたという履歴の持ち主。さりながら、ソニー・タイマー(笑)を思えば、十二分に製品寿命を全うしたと言えますでしょう。それに、ここ10年くらい、ほとんど電源入れてなかったしね。長い間、お疲れ様でした。

しかしなぁ…。デッキが壊れるまでにファイル化しておくつもりでいた優先順位の高いテープ、即ち、学生時代にエアチェックしたコンパクトカセットやレコードをダビングしたテープが、まだ10本くらい残っているんですよね。ウォークマンの出番だな、こりゃ。

DAT 音源のファイル化

先日の東京出張の際に、実家から送り出した DAT デッキ、SONY DTC-690。帰着日に合わせたので1週間以上も前に届いていたのですが、これから続く作業を今さら面倒に感じてしまって放置していました。

その面倒な奴ら。

でも思えば、お気に入りの曲はとっくの昔にファイル化してあったはず。何となれば CD を買い直せば済む連中を横に置いておくならば、いまいま(買ってから20年以上になるデッキが壊れる前に)処理しておかねばならないテープは案外少ないんじゃねぇの、という考えが頭をよぎりました。

てことで、開梱&セットアップ!

作業性を最優先して、デッキはパソコンのソバ。というか、下。デッキからデジタル光出しで USB オーディオインターフェイス経由で MacBook Pro へ。

USB オーディオインターフェイスは、サブ機として iBook G3 を使っていた頃に買った、M-AUDIO transit USB。もちろん MacOS 9.1 にも対応しています(笑)。幸運にも MBP に積んでいる10.6 に対応(ただし途中まで)していたドライバをダウンロード&インストールして動作確認してみれば、なんかおかしい。どうもサンプリングレートの同期が取れないみたいで、例えば 32bit の曲を MBP に入れると、早回し&バッファ分を二重再生しているような症状。

そういや MBP って光デジ入力もできたよなーっと、MBP と DAT を直で繋いでみたら、あれこれやってもデジタル入力が選べない。なぜだー。

それならばアナログ線でデッキと transit を繋いでやれとケーブルを探してみたのだけれど。どうでもいいケーブルは束であるクセに、肝心の RCA 2PIN – Stereo mini 線が見つからない。それはさておきイイ機会なので、ケーブルを仕分けして、本当にどうでもいいケーブルを捨てることにしました。それから、オーディオケーブルを求めて近くのホームセンターへ出陣。

そしてようやく、作業環境が整ったのです。録音には BIAS Peak Express を使いました。

はじめのうちは、久々に聴く音源に浮かれていたのですけれど、なんせ DAT の標準テープは120分。聞き流している分にはいいのだけど、待とうとすると結構な時間なのであります。あんまりファイルが長尺になるとハンドリングが悪いから、録音を2回に分けることにしました。

録音したファイルは、Peak で1曲ごとにファイルを分割。そして曲の前後の背景ノイズ(なんせ元がエアチェックしたコンパクトカセットだったり、レコードだったりしましたから)を滑らかに処理して、AIFF(無圧縮)保存。

それから処理済みの AIFF を iTunes に読み込んで、各種タグ&ジャケ写を登録。一連の作業で、4時間超。うぅ、やっぱ一筋縄ではいかんなぁ…。「作業」として捉え始めると苦痛になるから、気が向いたときにチマチマ進めておくかな。はっ。そういえば、白黒フィルムのスキャン作業も途中だった!!

…過去のシガラミは、どこかで断ち切っておくべきだったのかもしれぬわえ。

【追記】そして、壊れました

SANWA SUPPLY フィルムスキャナー 400-SCN006

過去にフジの廉価なサービス(150万画素相当)で手持ちのネガフィルムを全てデジタル化していたものの、単価の高いリバーサルと白黒フィルムを放置しつづけ幾歳月。そんなことを思い出してしまったのが運の尽き。フィルムスキャナーの購入を検討することにしました。

で、調べてみたら、今ってやっすいのとたっかいのと両極端で選択肢がほとんどないのですね。そんだったら、やっすいので良いです、私。

選んだのは6千円弱のサンワサプライのフィルムスキャナ。USB給電の本体と、フィルムホルダー(6コマ)とスライドマウントホルダー(3コマ)、それに原稿台のクリーニングシートのセットです。

本体には何のボタンもなく、ホルダーをグサッと刺して同梱ソフトでリアルタイム・プレビューしながら手作業で位置合わせを行い、そしてキャプチャボタンをクリックしてスキャン(というより接写撮影?)する、といった極めてザックリとした商品でした。

CMOS の解像度は517万画素だそうです。設定で色深度を 24bit か 32bit か選択できますが、色や明るさの調整は一切なし。全て機械任せ。スキャン時間は数秒で、かつ大半はファイルの書き込み時間じゃなかろうかという印象です。

1コマごとに設定で悩む要素もなければ待ち時間もほとんどないオモチャ感覚なので、脇目も振らずにチャッチャカ作業できます。

実のところ、過去に EPSON のフィルムスキャナや透過原稿台つきフラットベッドスキャナとか持っていたんですけど、1コマ1コマに気を使い過ぎて疲れちゃったんですよね(結果、業者に出したと)。そこらへん、ソコソコ画質で高速デジタル化してくれるんなら、それはそれでアリじゃんと割り切れちゃう点で、良い製品(笑)。割り切れない人は、たぶん手を出してはいけない製品。

難点は、ダイナミックレンジの広さ(というか狭さ)。コントラストが強い写真は、上の2点の例の通り白トビ黒ツブレ気味。白黒ネガでは気になりませんでしたが、ポジは残念な傾向にあります。右上のエアーズロックは救えないだろうなぁ…。さりながら、この商品では割り切りがキモなので、割り切っちゃいましょう。左上の写真を Photoshop でトーンカーブ調整したものが下の写真(ホコリ取り等レタッチなし)。

宜野湾市臨海部埋め立て地(1992年頃)
現在のコンベンション・センター周辺
PENTAX Super-A / smc A 28mm F2.8

作業フローとしては、1)スキャンしてTIFF保存 2)撮影年月日と現像番号/フィルムロール名とコマ数を加味したファイル名にリネーム 3)Photoshop で調整&レタッチして PSD保存(原版扱い) 4)JPEG書き出し(プリント扱い) 5)JPEG を iPhoto に登録して Exif(撮影日時)を改訂 と、いった感じになりそうです。…と、書いてて面倒くさくなってきた。白黒とポジ限定で点数が少ないのが救いですね。

そうそう、同梱の画像ソフト(MediaImpression 2)でキャプチャ時に「モノクロ」フィルムで「TIFF」保存を選択すると、白黒256階調のインデックスカラーとして記録されます。このため、Photoshop での作業時にグレースケールにモード変換する必要がありましたよ、と。その点、ご注意を。
※JPEG保存は眼中になかったので試してません。

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