スタンドアップパドル・サーフィンとは、ウォータースポーツのひとつで、「大きなサーフボードの上に立ちオール(パドル)を使って漕ぐ乗り方(出典:Wikipedia)」。長ったらしいので、以下「SUP」と記します。
8月に部屋探しのため沖縄を訪れた際、帰りの飛行機の待ち時間潰しに瀬長島でポカーンとしていたときに、このSUPに興ずる人々の姿を目にし、のんびりしててえぇなぁと、すごく気になっていたのです。ということで、引越も仕事も一段落してから久々の好天を逃すべからずで、昨日ネットで情報を集め(長ったらしい名称もこのとき初めて知りました)、体験コースのあるショップを探し出し、そそくさと予約を入れ、今日は平日だというのに真っ昼間から海道具をネイキッドに積み込んで渡具知の海に向かいました。
今回参加したのは、恩納村安冨祖にベースを持つショップ「ハッピースタンダップ」の「スタンダードコース」。まず最初に浜辺でパドルの動かし方を教えてもらい、ストレッチで身体をほぐしてからビーチエントリー。正座姿勢で漕ぎ始め、両膝つきに移行し、そしてスタンダップ。その昔ウィンドサーフィンを少し嗜んでいたとはいえ、何せ若かりし頃のこと。それから身体の固さに磨きをかけ、また運動から遠ざかりバランス感覚も怪しくなっていたのですが、ふらつきながらもどうにか立ち上がることができました。SUPに特化したボードの安定性さまさまですね。
さあ、立ってみたのはいいけれど、当然立ったまま漕げるオールにはそれだけの長さも重さもあり、さらに水を漕ぐ抵抗が先端にかかります。なので、揺れるボードの上で立ちながらオールを左右に繰り出して進むというのは、最初のうちは結構難しい。スタッフのアドバイスを聞き、その動きを後ろから観察しながら、バランスを崩さないように漕いで行く感覚を蛇行しつつ落水しつつ身体に覚え込ませました。最初のうちはどうしても視線が足下に行きふらつきがちになっていたのですが、視線を遠くに置いてやると、オールを漕ぐ動きに自然と身体がついていくように。バイク教習のスラロームや一本橋と同じ要領ですな。
今回の体験コースで確認したかった一番のポイントは、腰痛持ちである私の「腰」への負担のかかり具合。これが大きいようならば、そもそも日常の中にこのスポーツを持ち込むことなんてできやしない。結果、カヌーのように体育座りで漕いでいると腰にイヤな力がかかりますが、それ以外に試してみた姿勢、例えば正座や両膝立て、それに立ったまま漕ぐ限りは、負荷がバランス良く全身に分散されるようでキツクナイことが分かりました。それはもちろん「のんびり漕いでいるから」だとは思いますけれど、別にタイムを計るような競技として興味を持っていたわけではないので、のんびり上等! もっとも、緊急離脱用に速く漕ぐ練習はしておかないとマズイですが、それはそれとして。
結論としては、今の私にちょうど良いスポーツ、ということで。ボード1枚とオール1本さえあれば、そこら辺の水面を探索できる気軽さは魅力的です。学生時代から親しんでいるスキンダイビングと同じ気軽さですね。この先気温・水温が下がっても楽しめるでしょうし、季節と気分に応じて水中と水上を使い分けて沖縄の自然を改めて楽しんでみようかね、という、気になっています。とはいえ、忘れかけていた海の性質の記憶が蘇えるまでは、金魚のフンでショップのご厄介になろうかしら。

さて、店の方と約束してしまったこともあり?本日のスタッフさんたちとの写真群を掲載。女性の方はショップで作っているTシャツの写真撮りに来ていたモデルさん。

男岩をバックに記念撮影する同性カップルにしか見えない、ちと掲載するのが恐ろしい写真。

ということで、イメージ回復!
って、スタッフの方だけどね。
基本、亜熱帯の沖縄で積極的に歩き回ったり自転車に乗ったりする大人はナイチャーである確率が高い。これは、浜辺で甲羅干しする人間の構成と同じ傾向である。沖縄で暮らしている人間にしてみれば、日差しの強いときは木陰で涼み、クーラーの利いたクルマで移動するのが、大人として良識ある行動といえよう。
車体色はシルバー&ブラック。値段を考えるとナカナカ質感が良いです。折り畳み操作も至ってシンプルで好印象。ただ、身長に合わせてサドルを上げるとハンドルと干渉して上手く畳めなくなるので、そのひと手間が気楽さを損ないますね。畳むと写真の通り、部屋の入口に置いても(独り暮らしなら)それほど邪魔にならないサイズ。ネイキッドの荷台にも後部座席を倒さずに積めました(ただし車内のスペアタイアと干渉するので、ひと工夫しないと柔らかいタイヤカバーに穴が空きそう)。
その昔、学生時代にアパート暮らしをしていたときの沖縄の水道水というものは、お世辞の言いようがないくらい美味しくない水、でした。生温くて、石灰質が多いのか味が粉っぽくて、さらに少し藻っぽい風味があったのです。当時の東京の水道水も「塩素くさい」と言われて余り評判は良ろしくなかったのですが、その水が美味しく感じられるくらいでした。