佐野元春『THE SUN』

発売されたばかりの佐野元春の5年ぶりの新譜。

R&Bを基調とした、軽快だけど厚みのあるポップアルバムに仕上がっております。作品としては『The Circle』(’93)に近いものを感じておりますが、『Fruits』(’95)をThe Hobo King Band (以下”HKB”)で再構成した印象といった方が伝わりやすいのかもしれません。HKBとのアルバム共演は前々作『The Barn』(’97)以来だから、実に7年越しですね。一般ウケするヒット性の曲はありませんが、じっくりと時間をかけて作られただけあって、アルバムとしては実によく出来ていると思います。なんというか、<優しい>アルバムですね。

また初回限定版についてるセッションの模様を収録したDVDもイイ感じです。イイ年をしたオジサンたちが賑々しく和気あいあいと演奏している姿、そして元春の挙動不審さ(笑)は見ていて嬉しくなっちゃいます。ほかに、Apple の QuickTime サイトで流れていた「君の魂 大切な魂」クリップのフルバージョンも収められています。

話はそれますが。私的には『The Circle』が大好きなアルバムの1枚でして、次の『Fruits』で「あーた、肩の力を抜きすぎでしょー」と思い、リフレッシュして力入れて制作してくれるんだろうなぁと期待していたHKB結成アルバム『The Barn』は逆に詰め込みすぎで音がベタベタしててもひとつ好きになれませんでした。さらに前作『Stones and Eggs』はHKBとは無関係な元春の独り遊び?小アルバムでしたよね。そんな訳で、以来ベスト盤を立て続けに発表したあたりで、元春はこのままフェードアウトしてしまうんだろうか??という危惧を感じていた次第です。とりあえず、元気そうで良かった(笑)。

結論としてはですね、私的に10年ぶりにツボにきたアルバムということで。むかし元春の曲を聴いていた人に、いまの元春の曲を紹介するのにももってこいでしょう。最近のベスト盤から流れてきた人は、少し昔のアルバムに戻ってから聴いた方が良いかもしれません。いずれにせよ、かなりオススメ。買うなら、もちろんDVDつき!

最後に私の元春オリジナルアルバム・ベスト5なんぞ。

  1. 『The Circle』(’93):“Rain Girl” トヨタCMで駈け回ってましたな。
  2. 『Sweet 16』(’92):タイトル曲+1で生保CM。ニュース23のエンディング曲も。
  3. 『Cafe Bohemia』(’86):カラオケで一番多いアルバムっすね!
  4. 『Heart Beat』(’81):『Someday』もいいけど、アルバムとしてはこっち。
  5. 『The Sun』(’04):本作
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