DENON RCD-M41 に ONKYO CR-N775 を繋ぐ。

CD トレイが開かなくなって、DENON RCD-M41(以下、M41) に CD レシーバーとしての役目を引き継いだ ONKYO CR-N775(以下、N775)でしたが、CD 以外のメディア再生機としては何ら問題なし。方や、M41 は CD 再生用途に特化して購入した訳で。つまり、コイツら共存共栄が可能なわけですわ。ということで、本日、AVラック周辺の整理がてら初接続。

M41 の入力端子は、光デジタル2系統と LINE IN 1系統。N775 の出力端子は LINE OUT 1系統なので、必然的に RCA ピンケーブルによるアナログ接続となります。そして、USB メモリ経由でデジタル購入していた楽曲を流してみると…。

N775 側で DA 変換されるせいか、感覚的にはオンキョー寄りの穏やかな音。ただ、M41 のアナログ回路の特性なのか分からないけれど、若干もっさり。アナログ入力のゲインは適正で、CD 再生と交互に切り替えても音量調整に余り気を使わなくて済むのはありがたや。で、ありました。

さて。想像通りだったとはいえ、有効な組み合わせであることを実証できたからには、置き方を考えなくっちゃ

さて、ついで話、その壱。四半世紀近くの間、AV 機器の電源として使ってきた 1U サイズの TEAC 製ディストリビューター(15個口)の差込口が異様に硬くなってきたので、熱帯雨林で見つけた TESSAN とかいう中国メーカーのテーブルタップ(8個口+USB-A 3個口)に取り替えました。この製品にしたのは、学生時代のとある先生の渾名がテッさんだったことを思い出して一人ウケした所為もあったのだけれど、最近増えてきてしまった AC アダプタの座り具合、 USB 給電、それにコンセント口数とのバランスが決め手。

テーブルタップはテレビ(TOSHIBA REGZA ZP2)の台座の背面側に平置き設置。ジャストサイズでキレイに収まりましたよ、と(もちろん、購入前に採寸済み)。

ついで話、その弐。N775 故障から M41 購入までの間、CD 再生で利用していたブルーレイ再生機 SONY BDP-S1500 と、そのデジタル信号のアナログ化に使用していた DAC機能付きヘッドホンアンプ FX-AUDIO- DAC-X6J は、読書コーナーに移設しました。ちょうど、ヘッドホン・アンプとして老後を過ごしていた DAT デッキ、SONY DTC-690 の光デジタル入力が機能不全に陥っていたので、その置き換えです。

どうせなので、以前から CD プレイヤーとして余生を過ごしていた 2008年製の DVD-R 録画機、PIONEER DVR-RT700D との新旧映像機器対決で CD の聴き比べをしてみました。結果、お年寄りの圧勝。

両者の間には約6倍の価格差があるとはいえ、オーディオ機器(機能)って必ずしも新しいモノが良い訳でもないのが、悩ましいところ。DVD-R 録画機は電源投入から再生可能になるまでの待ち時間が長いので、瞬間起動のブルーレイ再生機に慣れちゃうとツライものがあるのだけれど、何を優先するか、ですな。ともあれ、DAC-X6J のデジタル入力は、光と同軸の2系統ありますから、当面は両機共存させておきますわ。

DENON RCD-M41:ごくごく真っ当。

昨年末、ONKYO CR-N775 で CDトレイの動作不良が生じてからというもの、ブルーレイ再生機で代替してみたり、DACヘッドホンアンプを挟んでみたりしながら、次の手立てを考えているうち、DENON か TEAC のコンパクトなCDデッキと、FX-AUDIO- の DAC とパワーアンプを組み合わせた CD 再生に特化した構成もいいかな、という心持ちになりつつありました。

だがしかし。いやちょと待てよ、そもそも俺、ゴチャゴチャするのが嫌になってフルサイズコンポからハーフサイズの INTEC 205 を経て CR シリーズまでダウンサイジングしてきたのに、また配線をのたくらせるのか?なんて疑問も頭に浮かんできて、いささか腹を決めかねていたのです。

そんな折、目前に迫ってきたのが、半導体不足に伴う値上げの第二波。アレコレ考えるのに飽きてきたこともあって、先月末、DENON RCD-M41SP をポチっとな。

RCD-M41 にしたのは、CR-N775 がイマドキのネットワーク機能を実装した代償に、基本的な音楽再生機能がコストダウンされてしまった気配を感じていた(先代 755 と比べて明らかに音が悪くなった)ので、わしゃもう余計な機能は要らんもんね、CD が心地よく聴ければイイんだもんね、という気持ちから。

左:ONKYO CR-N775 右:DENON RCD-M41

CR-N775 とは、基本的なスペックが近いです。
【775】W215 × H117 × D295 mm、2.7kg、実用最大出力 40W+40W(4Ω)
【M41】W210 × H115 × D309 mm、4.2kg、実用最大出力 30W+30W(6Ω)

両者の違いは、根本的なところでデジタル・アンプの 775 に対し、M41 はアナログ・アンプであること。また 775 と比較して M41 には、RCA アナログ出力がない、同軸デジタル入力がない(その代わり光入力が2系統ある)、USB がない、LAN がない、ネットワーク利用の再生機能(DLNA、Chromecast、AirPlay、各種サブスク等)がない、あたり。

ともあれ、設置。ほぼ同サイズなので、置き換えに余計な苦労なし。ONKYO 製スピーカー(D112-EXT)を繋ぎ、そそくさと各種設定を済ませ、早々に CD をかけてみれば…。

※音質関連の設定例
 Source Direct: ON, Super Dynamic Bass: OFF, Bluetooth: OFF, セットスピーカー最適化: OFF

音の輪郭がクッキリしてて、メリハリもある。ただ、なんか、ドライというか無機質な感じ。CD デッキに直接ヘッドホンを繋いで聴いた時の音色に近いんだけど、どうしたってスピーカーから出せる現実的な音量ではヘッドホンほどの迫力には至らないので、なにやら冷静に音楽をモニターしてるよな心地になりました。さらに言うと、男女ともにヴォーカルが弱目で、ちょっと奥に引っこんで聞こえる印象あり。

775 同様、M41 付属リモコン(写真 右)にも CD イジェクトボタンなし。
私ゃソコソコ使う人だったので、なんでなくすかって感じ。

某価格比較サイトでは、CR-N755 から買い換えた人が 755 ほどではないやとボヤいてましたけれど、その気持ちは分からんでもないです。以前の ONKYO 製品って、ウォーム&シットリ派が好みそうな音してたんだけど、この M41 は明らかにクール&ドライ派ですもの。両者のギャップは大きいですな。

じゃ、CR-N755 から 775 を経て M41 に至った私はどうかというと。二歩下がっていたところから一歩進めた気分になれたので、全然オッケーっす。音に対するメーカー間の方向性の違いなんざ、今の音に耳が慣れてしまえば忘れてしまうだろうし、問題なしっすよ。

総じて。音がすんばらしい!ほどではないものの、コストパフォーマンスが素敵な製品ではありましょう(今月から値上がりましたけどね)。きっと、高校生の頃の私にプレゼントしたら、素直に喜んでくれるんじゃないかな。LINE OUT がないじゃん、録音できないじゃん、って後から文句言われそうですが。

ONKYO CR-N775:いまさらUSB(何気に便利でした)

CR-N775 の CDトレイが開かなくなってから、早5ヶ月。いくつか暫定対策を打ったままで初夏(陽気はね)を迎えてしまいました。

その間、例えば CD レシーバーをまるっと買い替えたらどんな選択肢があるのかなと調べているうち、2系統の USB 接続が可能で、しかも日本語表示に対応し、なおかつ LINE OUT がついてる CR-N775 って、かなりユニークな存在だよなぁと、改めて気付かされたのです。

つまり、本機を物理メモリ経由の音楽ライブラリ(&各種ネットワーク)再生装置とみなし、新規 CD レシーバーないしアンプの LINE IN に繋いで利用すのもアリかな、と。てことで、今まで使ったことがなかった USB 経由の音楽再生を試すことにしました。

CR-N775 の USB は 2.0 で、接続できるのは FAT16/FAT32 でフォーマットされた USB メモリ。使わなくなった時の再利用まで考慮すると、Windows での FAT32 フォーマットの最大容量である 32GB メモリ(USB 3.0)が適当なところでしょう。

そこで、フロント用に邪魔にならない薄型タイプ、リア用には抜き差ししやすい小型タイプの格安 32GB メモリ2点を通販で購入。たまさか、会社分割前後の東芝製品の組み合わせになりましたよ、と。

「最良音質が必要なときは CD を再生すべし(ハイレゾ?何それ美味しいの?)」を前提とした私の音楽ライブラリは、ハンドリング重視でソコソコ音質の圧縮ファイルで構成されています。現時点で、6,712曲/675アルバム、計48GB。うまい具合に、2つのメモリを洋楽用(USB Front)と邦楽用(USB Rear)に割り当てて使うことができました。

で、実際に再生してみると。端末から無線で飛ばすより音は良いし、ネットワーク経由と違ってダイレクト接続だと操作や表示に遅延がなくてストレスがない。しかも、最初のソース選択時点で洋楽と邦楽の二つに分かれているから、アーティストからのアルバム選択がさほど苦にならない(本体のダイヤル操作でも実用レベル)。いや、これ、良いですよ。

ONKYO Controller(Android)での USB Rear(邦楽)ルート表示例(私の環境ではアーティスト一覧に等しい)

本体操作によるフローは、INPUT ボタンで USB Front か USB Rear を選択→メディア(USBメモリ)を選択→ ルートからディレクトリを辿り、再生したい楽曲ファイルを選択→選択曲以降のフォルダ内ファイルを順次再生。フォルダの一覧表示は、フォルダ名そのものを文字コード順(数→英→かな→カナ→漢)で、最下層のフォルダ(一般的にはアルバム単位)内の音楽ファイル一覧はファイル名順(一般的には先頭のトラック番号順)に ID3 タグを参照した曲名表示、です。

ちなみに。上でもチラと触れましたけど、私はコンポで音楽を聴くときは CD 再生が多いのです。これはつまり、アルバム単位でアルバム収録順に曲再生するのが性に合っている、てことですね。以前、ファイルサーバー上に集約した音楽ファイル再生に DLNA を利用していたのですけれど、本機やアプリでの楽曲一覧表示がデフォルトで曲名順で毎回イラッとしたり、ジャケット画像が外れていたり、場合によっては DLNA サーバに登録できていない曲があったりしてストレスが溜まり、そのうち使わなくなった経緯がありました。そこらへんがオールクリアになったよと。

もひとつちなみに、USB メモリではなく外付ハードディスクを接続することもできます。オンキョーの楽曲販売サービス e-ONKYO との連携用途が主なんでしょうけど、なんとなく、カーステレオで USB メモリ代わりに HDD を繋いで使っている人の記事を読んだ記憶が蘇って、ついでに試してみました。

使用したのは、過去に MacBook Pro(Late 2006)の内臓ドライブとして使っていた 256GB SSD(ADATA ASP900S3-256GM) を外付ケースにしまったモノ。FAT32 の 32GB の壁がない Mac でフォーマットし、今回の USB メモリに準じたディレクトリ構成でいくつかの楽曲を保存、そして USB Rear(DC 5V/1A)に繋いでみれば。ぜんぜん、オッケーっすよ。フツーに使えました。ただまぁ、あんまり大容量で曲数が増えると、曲探しでうんざりしそうですけれどね。

てな感じで、(音はそんなよくも無ければ、ずいぶん早く CDトレイが壊れやがったけど)メディア対応には優れているよなコイツ、と、改めて見直した次第です。

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