アンコの補修に引き続き、今度は表皮の補修。
部屋の片隅で長いことホコリを被っていた白いPVC製テーブルクロス生地から適当な大きさの部材を切り出し、現物あわせで穴よりふた回りくらい大きめの相似形になるよう整えておく。
方や座面は、開口部のヘリの折癖を除去しつつ切断面を新鮮にするため表皮の穴をハサミで拡張。してからに、表皮とアンコの隙間にPVC生地を滑り込ませ、表皮の裏側にボンドを塗って接着。一晩乾燥。
表皮の仕上げ用に揃えた材料は、KAWAGUCHI の合皮補修シートと、コロンブスの革靴用充填剤アドベース。着色用のアドカラーブラックも用意していたのだけれど、後述の通り Holts のブラックシーラーを使うことになりました。
翌日、明るいうちから小雨が降ってきたので、雨の合間にコツコツ作業再開。
合皮補修シートは、本来は絆創膏のように患部を覆って使用する部材なのだけれど、風雨に曝され荷重で伸び縮みする場所だけに補修シートの接着剤頼りには強度面で不安が残る。そもそものところで、前段で接着したPVC生地で耐水性は担保されているので(ハズなので)、穴の全面を覆う必要もなし。ということで。補修シートは、段差埋めに使う充填剤の量をできるだけ少なく・目立たなくするための「シボつきの島」として用いることにしました。
まずは補修シートを穴の形状に合わせて切り出し、さらに外周をぐるりと切断して一回り縮小。試しに患部に当ててみたら補修シートの厚みが薄すぎることが判明したので、二枚重ねで接着。その外周部をヘラに盛ったアドベースで充填。
したら、作業の途中だというのに、乾燥前のアドベースは水溶性だっつうのに、雨が本降りになってきやがったのですよ。そそくさと患部の雨よけに塗料皿を被せ、撤収。
雨が上がり、アドベースがおおよそ乾燥した頃合いに作業再開。アドベースが少々充填不足で段差が残ってしまったため、アドカラーではなく充填効果の高いブラックシーラーで外堀を埋めることにしました。
最後に座面全体をチェックして、細かい穴を見つけてはブラックシーラーでちまちま埋めて、作業終了。
その後3週間ほどが経過し、これまでに何度か降雨を経験しましたが、今のところ問題ないです。決してキレイに修復できてはいないものの、見慣れてしまえば気にもならず、外観面でも問題なしよ、と。
さて。次回からはサビ退治の話、です。
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