smc PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited

中古の K-S1 を落札してすぐ、最軽量クラスの小型一眼レフには最軽量クラスの小型レンズが必須だよねと、DA 40mm F2.8 Limited が欲しくなった私。その一方、35mm と 50mm のレンズがあるのに 40mm という焦点距離を追加することに懐疑的な私や、ロクに撮影せずムダ使いに終わることを危惧する私もおり。そこで脳内3者協議の上、比較的安価な旧仕様の smc 版中古レンズならば良かろうということで、カメラ量販店サイトで見かけた手頃な個体を購入いたしました。

左:smc DA 21mm Ltd. 右:smc DA 40mm Ltd.
どちらもフード&キャップ付きの状態。DA 40mm のキャップは厚めの他社製(後述)。

所有レンズの中でこれまで最小だった smc DA 21mm F3.2 Limited とカタログ値で比較してみると、太さが同じで 1cm 短く、50g 軽い。カメラ本体重量まで考慮するなら、過去最軽量の組み合わせだった K-S2 + DA 21mm Ltd. が 818g、片や K-S1 + DA 40mm Ltd. は 648g。その差は 170g で、スマホ1台分ほど軽いことになります。これは明らかに実感できる違いでした。

・smc DA 21mm Ltd.:φ63mm×25mm, 140g、K-S2:678g(電池&SDカード込)
・smc DA 40mm Ltd.:φ63mm×15mm, 90g、K-S1 :558g(同上)

DA 40mm Ltd. には特徴的なフジツボ型フードがセットされていて、そのキャップは金属製のネジ込み式。見た目にフラットで美しいのだけれど、いかにも実用的ではなさそうなので、脱着しやすいサイドクリップ式のプラスチック製キャップ(φ30.5mm)を別途手配。いずれにしたって、指先から滑り落ちて排水溝に転がり込むイメージしか湧いてこないことに変わりはありませんが。

そのサイドクリップ式キャップを取り付けてみると、突き出た感じがブダイの口みたい。あまりカッコよくは、ないですね(笑)。

撮影してみての印象は、追ってまた

PENTAX K-S1

海外向け RGB 版 K-3 III が、気まぐれにリコーイメージング直営オンラインストアで売られていることがありまして。その案内が届く度に、あのファインダーはいいよなぁ、でも高いよなぁ、でもあのファインダーは唯一無二だよなぁ、でも最早5年近く前のモデルなんだよなぁ、IV は出ないのかなぁ、出ても更にお高くなるんだろうなぁ、などとグルグルしていたのです。

そんな状況に、なんとなく疲れていた8月のこと。分解用の Super A を購入してから習慣づいていたヤフオク巡りで中古の K-S1 が気になり始め、やがて落札してしまいましたよ、と。私ゃ、K-S2 ユーザだというのにね。

左:K-S2 + HD DA 15mm Ltd. 右:K-S1 + smc DA 21mm Ltd.

K-S1(2014年9月発売)と K-S2(2015年3月発売)は、基本仕様が似通った兄弟機。後発の K-S2 がミッドレンジのフルスペック機で、逆算的に高気密ボディ、バリアングル液晶、ハイパーマニュアル(前後ダイヤル操作)、無線接続等の機能を省いて小型軽量に特化しつつ、若年エントリー層向けにチャラくしておいたのが K-S1、といえそう。

K-S2 が当時の防塵・防滴仕様の一眼レフとして世界最小を謳っていたくらいですから、寸法的には両者の間に大きな違いはないのだけれど、電池と SD カード込みの本体重量で比べてみると、K-S2 の 678g に対し、K-S1 は558g。実に2割、豚こま 100g 以上も軽いのです。

ちなみに、手元にある K10D は 790g で、K-S2 購入時には 100g 以上の重量差をしみじみ堪能したのですが、同程度の違いがあるはずの K-S1 と K-S2 の間ではあまり実感できませんでした。K-S1 は K-S2 と異なりガッシリ握れるガングリップ形状ではないため右手で荷重を受け止めづらく、それが重さの感じ方の違いに繋がっていそうです。

K-S2(左)は、普段から液晶を隠して撮影。K-S1(右)は、ステータス常時表示が標準。

K-S1 を構えてみると、右手の親指が撮影モード選択ダイヤルと十時キーに干渉して座りが悪い上に、意図せずボタンを押すことがあって、イラっ。このカメラは特定の単焦点レンズと絞り優先(Av)の組み合わせでしか使わない見込みで、しかも普段から撮影時に細かい設定変更を行わない私にとっては、ほぼ触れる必要のない操作部に常に指がかかっている気持ち悪さがあります。

また、背面液晶は常時ステータス表示がデフォルト。消灯設定も選べるのだけれど、電源スイッチをオフにするとデフォルト設定に戻る謎仕様。電源を切らずに自動スリープに任せる場合は消灯設定が維持されるとはいえ、実に中途半端。K10D では、電源投入直後にステータスを数秒表示してからの暗転がデフォルトだし、まして K-S2 では(最初に設定だけ確認したら)画面が見えないよう液晶を裏返して使っているくらいなので、撮影時に目元の下の方が明るいのが、とてもイヤ。

smc A 28mm/F2.8 装着例
このレンズと次の画像に出てくるレンズは、外寸がほぼ同じ

そんな操作上の気に入らない点は、慣れを待つとして。その一方で、発売当時から気に入っていたのが K-S1 のカタチ(落札理由その1)。標準ズーム付きのカタログ写真からは、丸っこくモッサリとした印象を受けたのですけれど、店頭で実機を手にしてみたら、凝縮感のある、思いのほか端正なデザインで好しく感じていたのですね。

「光る!回る!」レベルで散りばめられた LED や、やけに豊富なカラーバリエーションあたりが、チャラい雰囲気醸成に一役かっていたのでしょうが、LED 発光をオフに設定したブラックボディなんぞ、実にシックな佇まい。手元にある、シンプルなデザインの古い単焦点レンズを組み合わせてみたら、見た目にイイ感じでした。

P30(取説表紙より引用)
今となっては smc A 50mm/F1.7 レンズが羨ましい。

K-S1 の凸凹の少ないスッキリとしたフォルムとか、プラスチッキーな外装を眺めているうちに思い出したのが、昔のフィルムカメラ「P30」。P30 もエントリー機でしたから、立ち位置も似てますかね。

Super A(右)についているのは、 smc M 50mm/F1.7。
P30 の表紙写真にある A レンズの先代モデルで、手元にある現役最古のレンズ。
Aレンズと違って自動絞り機構がないため、現行カメラでは撮影に一手間かかる

P30 の先輩格で数段上位の機種にあたる Super A と並べてみると、背面液晶つき AF 機だけに厚みが全然違うのだけれど、見慣れちゃうと同じくらいのボリューム感、かな。やっぱり、小さい(そこはペンタックス)です。

はてさて。これでようやく、小さな K-S2 のサブ機が大きく重い K10D、という状況から脱せられるというもの(落札理由その2)。加えてバッテリーも共用できますし、利便性までもが向上(同その3)。画像処理周りは K-S2 と同じだから、両者の間に絵的な違いはないのでしょう(同その4)。

などなど、デジタル写真機としては K-S2 で満足してしまっている私からすると、相違点が少ないことはサブ機として適切とはいえ、逆に新鮮味に欠ける点は残念かな。なんて言い始めると、新鮮味が欲しけりゃ今新品で売られているモデルを買えよって話に戻っちゃいますけど。メーカーからしてみれば、特に(ごめんよ)。

しかしまぁ。発売から10年以上経過したデジカメについて、こんなにもつらつら記す気になるとは思いもしませんでした。K-01、K-S1、KP あたりは、後継機なしの個性派モデルですからね。好きな人には刺さりやすいのでしょう。

PENTAX super A:壊れて増える。

以前、ふと手にした時にシャッター速度設定ボタンが無反応になっていたことに気づかされた super A。それから5年が経過し、またしてもふと思い出して手に取ってみたのです。

工業デザインとしてはペンタの一眼で一番好き。次点で K-7、その次は意外と SFXかも。

もちろん、5年間放置している間に壊れたボタンが自然治癒しているはずもなく。手にしたついでになんとなく空打ちしていたら、ボタンの動作不良で 1/2000 に固定されているシャッター音と、シンクロ 1/125 のシャッター音が同じように聞こえる。あれ?なんか遅くね?速度に差がなくね?などと思いながら何度か空打ちしているうちに、今度は巻き上げレバーが動かなくなってしまいましたよ、と。

左が落札品。ミラーが上がりっぱ。

ここまで至ると、分解して内部の様子を見てみたい気にもなるのだけれど、さすがに30年以上傍らにいる個体をいきなりバラすことには抵抗が。そこで構造解析用にヤフオクでジャンク品を落札してきたのです。

落札品に電池を入れて動作確認。液晶、OK。

落札品が届いたところで、電池を入れて状態確認。通電、OK。外装部品の状態は、海やら山やら海外やらに連れ回していた自分の個体よりも、良し。液晶表示、良し。ミラーが上がりっぱでシャッター速度変更等の操作を受け付けないため、ボタンや巻き上げレバーの動作は検証不可。ダイヤル系は動くけど渋い。総じて、良いジャンク、かな。腐食等のダメージが小さいので、分解や部品取り用途には適当そうです。

銀のクランプ(私の個体)と黒のクランプ(落札品)

さて、両機を観察していて初めて知ったのが、super A にもバージョン違いがあったこと。7桁の製造番号のうち、先頭3桁が私の個体では「105」、落札品は「155」始まりの差があったのですが、巻き戻しクランプと、底部の巻き戻しボタンの配色が異なってました(銀と黒)。へぇーて感じ。

80年代に描かれた未来は、2019年の年末で終わる

また、落札品にはデータパック「DIGITAL DATA M」が装着されてました。フィルムへの日付/時刻焼き付けユニットですね。過去の所有者がオプション装着したのではなく、当時データパック付モデルとして販売されていたのだとしたら、これが先の色違いに繋がっているのかも(昔からカラバリ好きなペンタのことですから)。

このデータパック、電源がカメラ本体と同じ LR44 だったので、試しに電池を入れてみたら生きてました。初期値で「80年1月」ぽく液晶表示(80-1)され、おやっと思って、設定を試みたら、ボタンがちゃんと反応するじゃない。おやおやっと思って、カレンダー設定を進めていたら「19年12月31日」が最大で、「19年」から先は「80年」に戻るのでした。なにやらバック・トゥ・ザ・フューチャーぽい回帰だこと。てか、割と最近まで実用だったのね。

ちなみに、時刻も問題なく設定できたので、たとえば「05年を25年と見なす」とか「令和だと言い張る」つもりでいれば、あと十数年ヤリクリできなくもないのかな(うるう年が厄介だけど)。もっとも、実際にフィルムへ焼き付けるところまで機能しているかどうかは、現状では検証のしようがありませんが。

ともあれ。ヤフオクで何度か入札するも不守備に終わり、ようやく落札できたブツが届いたところで満足感に浸ってしまっているので、分解は、気が向いたら、そのうち、いつの日にか。

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