ローグ・ワン

袖触れ合うも他生の縁で諸行無常な戦争映画「ローグ・ワン」、良作でした。「フォースの覚醒」のモヤモヤで始まった本年を本作で締めくくることができ、おかげさまで良い年を迎えられそうです。

いや、後に続く物語のネタを盛り込まなくてはならない「フォースの覚醒」と違って、既存の物語の穴潰しを兼ねた番外編である本作の方が自由度が高いのは間違いないでしょうけどね。

それにしたって、主要登場人物のキャラ設定と動機付けがシッカリしていて、明確な目的に対して能動的に行動してくれるから作品世界に入りやすかったのですわ。臨場感あるカメラワークも良かったし。CGパートには当時の特撮テイストが盛り込まれていて、続けて「新たなる希望」を見ても違和感が小さいんじゃないかなぁ。ギャレスさん、総じてまとめが上手です。

かてて加えて、チョイ出にしても悪鬼羅刹なベイダー卿にはシビレたし、あんな人やこんな人の再登場も嬉しかったなぁ。…って、褒めてばかりですね。いや、実際、嬉しかったから久々にパンフを買っちゃいましたわ。

リアルタイムで「新たなる希望」を劇場鑑賞した小学生のときに感じた2つの疑問のうち、「農家育ちの青年がいきなり戦闘機に乗って大活躍できちゃうナゾ」は、「ファントム・メナス」で間接的に納得させられてしまったのですけれど、残る「帝国軍が戦闘機の爆弾ごときで吹っ飛ぶデス・スターの弱点に気づけなかったナゾ」を、40年近くの時を経た本作でスッキリ解消することができました。ありがとうございました(笑)。

ちなみに、シリーズ作品を単体で比べた時の私的順位は以下の通りです。

・5:帝国の逆襲
・4:新たなる希望
・3:シスの復讐
・本作:ローグ・ワン
— 可否境界 —
・1:ファントム・メナス
・6:ジェダイの帰還
・7:フォースの覚醒
・2:クローンの攻撃

オデッセイ(The Martian)

週末、「オデッセイ」を観てきました。リドリー・スコットのことだから、シリアス演出で臓物的なオドロオドロしさがあるのかと思いきや、全編通してストレートな娯楽作品でありました。「テルマ&ルイーズ」にも通じる、前向き映画ですな。そこらへん全く予期していなかったので(笑)、作品世界に馴染むまでに時間がかかっちゃいましたよ、と。実話ベースの「アポロ13」ほどカタルシスはなかったけれど、宇宙飛行士のくせにパニクリまくる「ゼロ・グラビティ」と違って、皆さん仕事がプロフェッショナルで良ござんした。

火星犬気分
(半段暗くすりゃ良かったな)
PENTAX K-S2 / HD DA 35mm F2.8 Macro Ltd.
f5.6, 1/80, ISO200

【追記】後日、原作を読みました。これまた面白かったです。

スターウォーズ VII フォースの覚醒

大晦日に「フォースの覚醒」を観てきました。小学生のときから全作品をリアルタイムで鑑賞して来た人間としては、あちこちに散りばめられた過去作品のオマージュは楽しかったのだけれど、9作からなるシリーズの1本としての存在感がいまいち弱かったのが残念。

ルーカス不在で「スターウォーズ」として作品が成立しているか否か、なんてことは横に置いとくとして(だって、過去6作でもバラツキが大きいもの)、私的に引っかかったのは以下の点。

一つ目は、登場人物の多くが悩んでたり後ろ向きだったりしたこと。迷いがないのはレイアとポー・ダメロンくらいか。旧作品でのお悩み役は、ほぼ主人公だけだったものね。これも時代の反映かしら。

二つ目は、若い登場人物たちがおしなべて能力的に未熟なこと。例外は、これまたポー・ダメロン。

三つ目は、二つ目と被るけど絶対的なヒール役が存在しないこと。カイロ・レンはアナキン以上の駄々っ子だし、キャプテン・ファズマは出番少ないし…。

四つ目は、戦闘シークエンスがどれも似たような乱戦で夫々の見せ方に大きな差がなくって「またか」感が強く、かつ、主人公たちが逃げてばかりいること。

五つ目は、惑星ごとの異世界感の欠如。全般に「地球でロケしてきました」感が強くて、旧作にあった宇宙旅行感が薄いのですね。

六つ目は、冒頭を除いて緩急なさすぎなこと。ちょっとネタを詰め込み過ぎじゃないかなぁ。常に勇ましい音楽が流れてて、いささか疲れました。

好意的に捉えるのであれば、四つ目までは次作以降でのキャラクターの成長を見せる布石にはなるなのかな、と。最後の二つは、そういう演出をする監督なんだから仕方ないや、と。

もちろん面白いシーンもありました。主人公たちに4のような闊達さが戻って来たことは喜ばしいし、BB-8 のサムズアップはウケたし。もうちょいハン・ソロ控えめで、ポー・ダメロン多めな展開だったら、爽快感が増しただろうにね。

さりながら、もっぺん冷静に眺めてこようかな、と考えております。
途中、尿意に負けて中座してしまった、という裏事情もございますれば!

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