エイリアン:コヴェナント

「ダンケルク」でも観に行こうかな、と思いつつ、「ブレードランナー続編」を降りてまで「エイリアン前日譚」を監督することをチョイスしたリドリー・スコットの意気込みに敬意を表して「エイリアン:コヴェナント」を観てきました。

なのだけど。その感想を書こうにも、何を書いてもネタバレになりそうな作品なので上っ面なところだけ(て、いつもそうですけどね)。映画の雰囲気は、前作「プロメテウス」ではなく、意外なくらい「エイリアン」寄り。前作で割と俯瞰的に描かれていた「異星文明・人類起源の探索」といった側面は、かなり簡単に扱われています(ソコを期待していた私は肩透かし…)。その一方、遺伝子に悪さする黒い物質やエイリアンの差異に関する疑問符には、一定の解は出されていました。

しかし。私的にはここで終わらせても(観客の想像力でもって)1作目には繋がるんじゃねぇの、なのですが、確か前日譚は3部作だったはず。どうケリをつけるつもりなんだろう。ハナから前日譚シリーズはオリジナルとは似て非なる世界観にあるとはいえ、そこのところだけ、興味が残ってますハイ。

あ、もちろん、写真は映画とは何の関連もございませぬ。
ちっこいのは出てきますけどね(笑)。

ローグ・ワン

袖触れ合うも他生の縁で諸行無常な戦争映画「ローグ・ワン」、良作でした。「フォースの覚醒」のモヤモヤで始まった本年を本作で締めくくることができ、おかげさまで良い年を迎えられそうです。

いや、後に続く物語のネタを盛り込まなくてはならない「フォースの覚醒」と違って、既存の物語の穴潰しを兼ねた番外編である本作の方が自由度が高いのは間違いないでしょうけどね。

それにしたって、主要登場人物のキャラ設定と動機付けがシッカリしていて、明確な目的に対して能動的に行動してくれるから作品世界に入りやすかったのですわ。臨場感あるカメラワークも良かったし。CGパートには当時の特撮テイストが盛り込まれていて、続けて「新たなる希望」を見ても違和感が小さいんじゃないかなぁ。ギャレスさん、総じてまとめが上手です。

かてて加えて、チョイ出にしても悪鬼羅刹なベイダー卿にはシビレたし、あんな人やこんな人の再登場も嬉しかったなぁ。…って、褒めてばかりですね。いや、実際、嬉しかったから久々にパンフを買っちゃいましたわ。

リアルタイムで「新たなる希望」を劇場鑑賞した小学生のときに感じた2つの疑問のうち、「農家育ちの青年がいきなり戦闘機に乗って大活躍できちゃうナゾ」は、「ファントム・メナス」で間接的に納得させられてしまったのですけれど、残る「帝国軍が戦闘機の爆弾ごときで吹っ飛ぶデス・スターの弱点に気づけなかったナゾ」を、40年近くの時を経た本作でスッキリ解消することができました。ありがとうございました(笑)。

ちなみに、シリーズ作品を単体で比べた時の私的順位は以下の通りです。

・5:帝国の逆襲
・4:新たなる希望
・3:シスの復讐
・本作:ローグ・ワン
— 可否境界 —
・1:ファントム・メナス
・6:ジェダイの帰還
・7:フォースの覚醒
・2:クローンの攻撃

オデッセイ(The Martian)

週末、「オデッセイ」を観てきました。リドリー・スコットのことだから、シリアス演出で臓物的なオドロオドロしさがあるのかと思いきや、全編通してストレートな娯楽作品でありました。「テルマ&ルイーズ」にも通じる、前向き映画ですな。そこらへん全く予期していなかったので(笑)、作品世界に馴染むまでに時間がかかっちゃいましたよ、と。実話ベースの「アポロ13」ほどカタルシスはなかったけれど、宇宙飛行士のくせにパニクリまくる「ゼロ・グラビティ」と違って、皆さん仕事がプロフェッショナルで良ござんした。

火星犬気分
(半段暗くすりゃ良かったな)
PENTAX K-S2 / HD DA 35mm F2.8 Macro Ltd.
f5.6, 1/80, ISO200

【追記】後日、原作を読みました。これまた面白かったです。

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