ELO としては、前作「Zoom」から15年の時を経て発表された今回の「Alone in the Universe」。その「Zoom」は「Balance of Power」から14年のブランクがあったわけで、まぁ、なんとも気まぐれな出し方しやがるな、ジェフ、であります。
ジェフ・リンのソロアルバムやプロデュース作って(先日買ったブライアン・アダムスの「GET UP」もそうでしたが)、アナログで多重録音を繰り返して音が飽和しちゃったような圧迫感があって、そうした傾向が既に「Zoom」で現れてました。曲のトーンもあって「Zoom」は ELO なのかジェフ・リンなのかどっちつかずの印象を受けていたのですが、今回のアルバムには ELO らしい音の広がりが感じ取れました。もっとも、それだけが ELO らしさというわけでもないのだけれど、現在のジェフが過去の ELO を振り返った上で再構築したのかな、というような印象。
時系列をさておいて、脳内で ELO のアルバムを座標化してみると、今回のアルバムは「Eldorado」寄りの「Secret Messages」あたりに位置するかなぁ。もはやエレクトリックでもオーケストラでもないですけれど、ちゃんとライトは残ってました(笑)。全盛期のノリの良いキャッチーな曲はありませんが、しっとりとした、いい雰囲気のアルバムですよ。買って直ぐってこともありますが、目下ヘビロテ再生中です。