CR-N775 の CDトレイが開かなくなってから、早5ヶ月。いくつか暫定対策を打ったままで初夏(陽気はね)を迎えてしまいました。
その間、例えば CD レシーバーをまるっと買い替えたらどんな選択肢があるのかなと調べているうち、2系統の USB 接続が可能で、しかも日本語表示に対応し、なおかつ LINE OUT がついてる CR-N775 って、かなりユニークな存在だよなぁと、改めて気付かされたのです。
つまり、本機を物理メモリ経由の音楽ライブラリ(&各種ネットワーク)再生装置とみなし、新規 CD レシーバーないしアンプの LINE IN に繋いで利用すのもアリかな、と。てことで、今まで使ったことがなかった USB 経由の音楽再生を試すことにしました。
CR-N775 の USB は 2.0 で、接続できるのは FAT16/FAT32 でフォーマットされた USB メモリ。使わなくなった時の再利用まで考慮すると、Windows での FAT32 フォーマットの最大容量である 32GB メモリ(USB 3.0)が適当なところでしょう。
そこで、フロント用に邪魔にならない薄型タイプ、リア用には抜き差ししやすい小型タイプの格安 32GB メモリ2点を通販で購入。たまさか、会社分割前後の東芝製品の組み合わせになりましたよ、と。
「最良音質が必要なときは CD を再生すべし(ハイレゾ?何それ美味しいの?)」を前提とした私の音楽ライブラリは、ハンドリング重視でソコソコ音質の圧縮ファイルで構成されています。現時点で、6,712曲/675アルバム、計48GB。うまい具合に、2つのメモリを洋楽用(USB Front)と邦楽用(USB Rear)に割り当てて使うことができました。
で、実際に再生してみると。端末から無線で飛ばすより音は良いし、ネットワーク経由と違ってダイレクト接続だと操作や表示に遅延がなくてストレスがない。しかも、最初のソース選択時点で洋楽と邦楽の二つに分かれているから、アーティストからのアルバム選択がさほど苦にならない(本体のダイヤル操作でも実用レベル)。いや、これ、良いですよ。
本体操作によるフローは、INPUT ボタンで USB Front か USB Rear を選択→メディア(USBメモリ)を選択→ ルートからディレクトリを辿り、再生したい楽曲ファイルを選択→選択曲以降のフォルダ内ファイルを順次再生。フォルダの一覧表示は、フォルダ名そのものを文字コード順(数→英→かな→カナ→漢)で、最下層のフォルダ(一般的にはアルバム単位)内の音楽ファイル一覧はファイル名順(一般的には先頭のトラック番号順)に ID3 タグを参照した曲名表示、です。
ちなみに。上でもチラと触れましたけど、私はコンポで音楽を聴くときは CD 再生が多いのです。これはつまり、アルバム単位でアルバム収録順に曲再生するのが性に合っている、てことですね。以前、ファイルサーバー上に集約した音楽ファイル再生に DLNA を利用していたのですけれど、本機やアプリでの楽曲一覧表示がデフォルトで曲名順で毎回イラッとしたり、ジャケット画像が外れていたり、場合によっては DLNA サーバに登録できていない曲があったりしてストレスが溜まり、そのうち使わなくなった経緯がありました。そこらへんがオールクリアになったよと。
もひとつちなみに、USB メモリではなく外付ハードディスクを接続することもできます。オンキョーの楽曲販売サービス e-ONKYO との連携用途が主なんでしょうけど、なんとなく、カーステレオで USB メモリ代わりに HDD を繋いで使っている人の記事を読んだ記憶が蘇って、ついでに試してみました。
使用したのは、過去に MacBook Pro(Late 2006)の内臓ドライブとして使っていた 256GB SSD(ADATA ASP900S3-256GM) を外付ケースにしまったモノ。FAT32 の 32GB の壁がない Mac でフォーマットし、今回の USB メモリに準じたディレクトリ構成でいくつかの楽曲を保存、そして USB Rear(DC 5V/1A)に繋いでみれば。ぜんぜん、オッケーっすよ。フツーに使えました。ただまぁ、あんまり大容量で曲数が増えると、曲探しでうんざりしそうですけれどね。
てな感じで、(音はそんなよくも無ければ、ずいぶん早く CDトレイが壊れやがったけど)メディア対応には優れているよなコイツ、と、改めて見直した次第です。