家庭内別居とネオン街

ジャイコの圧政からオフィス難民と化した白子(♂)と黒子(♀)。二人きりになったとたん白子の黒子に対するDVが激化。黒子のヒレの痛みと精神的?ストレスが激しくなって来たので、回復する迄の間、ジャイコに白子をしごいてもらうことにしました。

そして6日前。白子を事務所の水槽に戻したら、半日もしないうちに再び暴君化。黒子の身の保全のため、取り急ぎ水槽内に透明プラ板で仕切りを作って家庭内別居状態にいたしました。そうしたら、今度は白子が石の下に引きこもり。ヌマエビは食され、黒子も隠れることがあるので、一体何を飼っているのか分からない状態がままあります。

余りに水槽が寂しいので、ヌマエビ君をそれぞれの区画に1匹ずつ追加。今度のヤツらは前回の1.5倍くらい大きいせいもあるかもしれませんが、挙動が実に堂々としています。また、隔壁がプラ版だと見通しが良すぎるのとヌマエビの隠れ家を兼ねて水草も追加。

店員が袋詰めしている間に、ふと陳列棚をみたら水槽用の青系蛍光灯が安売りされていたので、ついつい購入。つけてみたら、(肉眼だと写真ほどではないけれど)ちょっと青味がキツすぎてヨシノボリの体色には合わないなぁ。12wだと、35cm水槽には明るすぎるなぁ。黒子も落ち着かない様子だなぁ。

・・・早々に9wの白色につけかえよう。
あぁ、安物買いの銭失い。

サバイバル

4/29に野獣(ヨシノボリ)の群れの中に投げ込まれたヌマエビくん。仲間をあっという間にジャイコに食われ、唯一の生存者となった彼(または彼女)は5日後の今もなお健在。

日中はジっと物陰に隠れているのですが、夜が明けてみると別の場所に。してみると、暗い闇の中でヒソヒソと出歩いて食事を済ませているらしい。だんだんヨシノボリとの距離感を掴んで来たな。よしよし。

このヌマエビくんについて調べてみたら、かなりの確率で国産のヤマトヌマエビ。生活史が両側回遊とのことで、そもそも淡水の水槽内で繁殖する心配もなかったのですね。メダカみたいに小型の魚とは上手く棲み分けられるそうですが、我が家の水槽のように自分よりも大きい生物がいるときはやはりコソコソっとするものらしい。かてて加えて同居人が肉食で、自分と同じ底棲性だもん。そりゃヒソヒソとするわい。

ともかくもまぁ、繁殖の心配もないうえに、隠れる場所さえあれば深夜残業で床掃除に勤しんでくれそうなので、調子に乗って事務所の水槽にも2尾放流しました。さっそく黒子さんがアタック開始。早よ慣れておくれってところで。

敵も然るモノ

暴君王ジャイコの圧政の下、さすがにスネオにも疲れが見えてきたので、事務所の水槽に入れてみて隠れ家として有効そうに思えた、高さのある岩っぽい装飾品を追加しました。

なにやらウサギ小屋に住む日本人の様相を示してきたような。

同時に購入したのは、底面の掃除人、ヌマエビくん2尾。学生時代、頻繁にフィールドに通っていた頃、ヨシノボリを見かける川では、たいていカワエビも生息していましたし、近距離にいてもお互いを余り気にしてない様子が記憶の片隅に残っておりました。

最初はちゃんと同じ川のカワエビを採集してこようかと考えていたのですが、面倒くさくなったと。店に行ったら、ヌマエビが売られていたと。1尾198円だったと。まぁ似たようなモンだと。そんな次第でした。

ただ、店の水槽で売られていたヌマエビが、ちょうど死んだネオンテトラをついばんでいるところだったので、ちょとイヤな気配を感じたのも事実。一方で、ドコの馬の骨か分からないヤツらなので、地域の遺伝的な固有性を守るためには、万一繁殖しても水槽から逃がすことはできない。これはちゃんと管理せにゃあかんわいと、帰りの車の中で割と真剣に考えていたのです。

ところが。

パクン!

飽食の限りを尽くしているはずのジャイコに、あっというまに1尾食われてしまいました。てめ、人の悩みを一気に解決するな、ボケ。

思えばいつもカロリーメイトのようなモノを食わされているところへ、海鮮丼が目の前に来たようなものだもんなぁ・・・。ムリもない、か。哀れヌマエビの身体は半分にモゲたので、お頭はスポイトで吸着しながらスネオにお裾分け。こちらも旨そう頬張っておりました。

さて、そんなおり、事務所から「白子さんが黒子さんの方に入ってきちゃった」という緊急連絡が入りました。白子さんとは、先日ウチから事務所の水槽に隔離したオスのこと。ジャイコ政権の下ではウダツのあがらない小市民だったくせに、プレッシャーがとれた途端、悪代官化してしまったのです。その矛先は、当然メスへ。

この娘さんは、ヒレをズタボロにしながら壁面にペッと張り付いたまま「私はヨシノボリじゃないわ、ただの壁のシミ」とばかりに黒くなっている状態が続いておりました。よって、社長たちに「黒子さん」と命名されたと(当然オスが白子さん)。その後プラ版で水槽を二分していたのですが、人の目を盗んで娘に手を出しに行きやがったと。ふてぇ野郎だ。連休も入ることですし、黒子さんが復調するまで白子さんを実家に戻すことにしました。

ということで、いま我が家の水槽は、かなり殺伐としています。

3匹のヨシノボリたちの間に諍いは絶えず、ただ1尾だけ残されたヌマエビは水面近くの装飾物に隠れて息をひそめてます。そんな不穏な空気をヨソに、いつの間にか湧いてきた1匹のカワニナが我関せずと這いずり回わっているあたりに救いを感じますな。

まぁ、ヨシノボリの3匹という数字は、2匹や4匹だった頃よりは勢力図的にバランスが良さそうなので、それも救いかな。

ひょっとすると今だけの話かもしれませんが。

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