スター・ウォーズ 最後のジェダイ

先週、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」を観てきました。

大作シリーズの中で監督の作家性が前面に出てきたこと、そしてフォースの機能拡張については(レイアの事象を除き)好意的に受け止めているのですが、映画作品としては良い面と悪い面が両極端で少々微妙な気分。

一部登場人物の掘り下げには成功しているけれど、前作で広げたネタ回収を脇に置いてるし(特にスノークとファースト・オーダーの背景)、ストーリー展開には無理を感じるし(ベニチオ・デル・トロとローラ・ダーンの無駄使い!)。反乱軍がもう少し戦略的・戦術的な動きをしてくれていたのなら、もっと納得できたんでしょうけどね。

そんな次第で、本三部作が次作でキレイに完結できるのか、いささか気がかりになってまいりました。思わせぶりな雰囲気づくりは上手いけどチープな結末が多いJJが再監督するし、新たな三部作の制作も決まっているし、で、なおさら余計に。

ちなみに。

撤退戦の一局面が延々と続く描写は「宇宙空母ギャラクティカ サイロン・アタック」、エライ人から一兵卒まで誰もかれもがスタンドプレイで動くあたりは「機動戦士Zガンダム」、妙に自己犠牲精神が強いのは「宇宙戦艦ヤマト」といった具合に70〜80年代の宇宙戦争モノを思い出してしまい、21世紀にソレやるか??というアレルギーを感じたのは世代的な話かもしれないなぁ。観客の思惑を裏切り続けることに注力しすぎて、話にホツレができてしまうあたりは「ディープ・ブルー」的と言えるかも。旧作の出演者たちは、前作ではコスプレ大会みたいな印象を受けましたが、本作のルークとレイアはイイ感じでした。

※シリーズ作品を単体で比べた時の私的順位は以下の通りです。

・5:帝国の逆襲
・4:新たなる希望
・3:シスの復讐
・外:ローグ・ワン
— 可否境界 —
・1:ファントム・メナス
・8:最後のジェダイ
・6:ジェダイの帰還
・7:フォースの覚醒
・2:クローンの攻撃

ブレードランナー 2049

観に行くタイミングを逸し続けていた「ブレードランナー2049」をようやく観てきました。

ネタバレ地雷が散乱している映画なのでコメントするのが難しいですが、1作目を(そして数々のエディションを)リアルタイムで鑑賞してきた世代としては、十分に楽しめました。てことはつまり、初見ではツライのかも。少なくとも、前作のロイたちにキッチリ感情移入してからじゃないと、ね。

本物かどうか訊いてみて

最近のSF映画にしては珍しくカットが長くて尺まで長かったということもあるのですけれど、続編映画を観ているというより、よく出来たRPGで「その後の世界」を彷徨っているかのような没入感がありました。リドリー・スコットのセンスとは明らかに別物だのに、上手いこと構築しやがったなヴィルヌーブ、です。

そうそう、私ゃ事前に渡辺信一郎のショートアニメ「ブラックアウト 2022」を観てました。背景事情を踏まえられたおかげで本編をより「簡単に」楽しめたメリットはありましたが、1作目を何度も楽しんだ人たちにとっては、いずれメディア販売されたときの「特典」で鑑賞した方が、本編を繰り返し楽しめるメリットが大きいとは思います。痛し痒しですな(笑)。

エイリアン:コヴェナント

「ダンケルク」でも観に行こうかな、と思いつつ、「ブレードランナー続編」を降りてまで「エイリアン前日譚」を監督することをチョイスしたリドリー・スコットの意気込みに敬意を表して「エイリアン:コヴェナント」を観てきました。

なのだけど。その感想を書こうにも、何を書いてもネタバレになりそうな作品なので上っ面なところだけ(て、いつもそうですけどね)。映画の雰囲気は、前作「プロメテウス」ではなく、意外なくらい「エイリアン」寄り。前作で割と俯瞰的に描かれていた「異星文明・人類起源の探索」といった側面は、かなり簡単に扱われています(ソコを期待していた私は肩透かし…)。その一方、遺伝子に悪さする黒い物質やエイリアンの差異に関する疑問符には、一定の解は出されていました。

しかし。私的にはここで終わらせても(観客の想像力でもって)1作目には繋がるんじゃねぇの、なのですが、確か前日譚は3部作だったはず。どうケリをつけるつもりなんだろう。ハナから前日譚シリーズはオリジナルとは似て非なる世界観にあるとはいえ、そこのところだけ、興味が残ってますハイ。

あ、もちろん、写真は映画とは何の関連もございませぬ。
ちっこいのは出てきますけどね(笑)。

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