自作スピーカー3:#2 エンクロージャーの組立

白い紙は、接着剤あふれ対策に挟んだクッキングシート

前段で裁断しておいた部材を木工ボンドで接着して、背面パネルをネジ留めする際の受けとなるフレームを作る。治具がないので、前面パネルと背面パネルで四辺を囲み、開口部に指をかけて握力で密着させました。1点につき20分、左右で40分、少しばかりの精神鍛錬。

フレームと背面パネルを重ね、同一サイズ、かつ、他のパネルとうまく勘合するように紙ヤスリで調整。

フレームの四隅にドリルで下穴を開け、背面パネル固定用の鬼目ナット(M4×10mm)を埋め込む。ドリルを手にしたついでに、前面パネルと背面パネルの下穴も開けてしまう。

底面パネルにも下穴を開け、三脚固定用の爪付Tナット(W1/4)を打ち込む。

そして、天面・側面・底面と内部フレームを接着。完全硬化後、補強と気密性向上のため内角にウッドシールを塗り込む。

ついで、2つの筐体に2つの背面パネルを合わせ、相性の良い(修正が少なくてすみそうな)パーツ同士の組み合わせを決める。その上で、筐体にキチンと収まるよう、各背面パネルを紙ヤスリで調整。さらに、背面パネルの四隅に開けておいたネジ通し穴にもズレが生じていたので、リューターや棒やすりを使って調整。

底面パネルの裏側に突き出ている爪付Tナットのアタマは、ホントは板で埋めてしまいたかったのだけれど、今ある道具では処理が難しい。そこで、まずは三脚ネジが突き当たるよう、マグネット固定用の円形スチール板を強力接着剤で固定してフタをする。さらに、薄いスチール板で妙な反響が生じぬよう MDF の切片を上から被せて爪付きナットごと接着し、最後に MDF 切片と底面パネルの隙間をウッドシールで充填することにしました。

ウッドシールが完全硬化してから、前面パネルとの接着面が平面になるよう紙ヤスリで均す。また、前面パネルの開口部周辺も紙ヤスリで平滑化。他の面と比べて、背面パネルの剛性が弱いような気がしたので、裏側に MDF 切片を接着しておく。

してからに。前面パネルを木工ボンドで接着。完全硬化後、前面パネル側の内角にもウッドシールを塗布。

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自作スピーカー3:#1 エンクロージャーの設計と部品加工

今回の 2.5 インチ フルレンジ用エンクロージャーの仕様は、前回の 3 インチ フルレンジ用に利用した NFJ 謹製エンクロージャーの寸法・容積を取っ掛かりにしました。もっとも、サテライトスピーカー利用を考慮して下記要素を加味して改修し、かつ、市販 MDF(450×600mm)で無駄なく切り出せるよう調整していったので、結果として板厚と横幅が同じなだけの別物と化しましたが。

  • 薄型化(奥行 140mm → 95mm)
  • 前面にパッシブ・ラジエーター追加
    →高さ伸長(122mm → 183mm)
    →背面バスレフポートなし
  • 背面パネルを着脱式に変更
    →内部フレーム追加
  • ターミナルを埋込型に変更
  • 壁掛フックを追加
  • 三脚取付穴を追加
図1.ざっくり3面図(制作時に変更あり、水色:内部フレーム)
図2.板材パーツ切り出しレイアウト(MDF 9mm厚 450×600mm)

そして、部品切り出し用図面を片手に DIY ショップ(メイクマン)へ。MDF を購入し、店内の加工サービスに作業を依頼。部品が込み入っていることもあり即時対応が難しいとのことで、あとよろで後日受け取りとしました。

左:前面パネル側 右:背面パネル側

翌々日、切り出された部材を受領、仮組みしながら寸法を確認。今回いい感じの精度で加工していただけました。しかし。毎度、仮組み時点が一番楽しい気がします。

前面パネルにスピーカーユニットを当ててみたところ、端子部が干渉してハマらないので、大きめのカッター(OLFA 万能L型)で切り掛けを追加。やたら簡単に削れてしまい、今回使用した MDF の強度にいささか不安を覚えたり。

ついで、棒状の部材から内部フレーム等に使用する小パーツをカッターで切り出す。切断部位の周囲に切り込みを入れてから、各辺を押し切っていくような流れ。素材がヤワなお陰で切断作業は比較的楽でしたが、それでも点数が多くて指が痛くなりましたとさ。

なお、次工程でこれら切片を接着する前に、外角を丸く面取りしておきました。量的にあまり効果は期待できませんけど、できるだけ平行な面を減らして音波を散らしてやろうという思惑です。

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自作スピーカー3:サテライトスピーカーを作る

年末までにサブウーファーとセンタースピーカーを自作し、視聴覚コーナーの 3.1ch 化を済ませていたわけですが。やはりというかなんというか、どうせならサテライトを追加して 5.1ch 化してみようか、という気になってしまったのですね。

で、どうせ作るなら今までとは違う構成にしてやろうと、小型フルレンジユニットをコアにしたパッシブ・ラジエーターつき密閉型スピーカーとしました。

(NFJ曰く)有名ブランドOEM工場生産品
フルレンジスピーカーユニット2.5インチ/4Ω/MAX30W

フルレンジスピーカーユニットとパッシブ・ラジエーターは NFJ ストアにて購入(いずれも 2.5インチ)。エンクロージャーは、自分なり設計。

冒頭の写真の通り、既に完成していて、目下慣らし中です。基本的な制作手順はセンタースピーカーと似たようなものですから、ソコラヘンはソチラの記事に任せ、今回は特徴的なところを軽くまとめていくつもりです。

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