沖縄の美味しい?水

その昔、学生時代にアパート暮らしをしていたときの沖縄の水道水というものは、お世辞の言いようがないくらい美味しくない水、でした。生温くて、石灰質が多いのか味が粉っぽくて、さらに少し藻っぽい風味があったのです。当時の東京の水道水も「塩素くさい」と言われて余り評判は良ろしくなかったのですが、その水が美味しく感じられるくらいでした。

現実どうだったのかはさておき。粉っぽさは水源からの経路のサンゴ由来の石灰質土壌やコンクリ資材に由来し、集合住宅では渇水対策で貯水槽を屋上に構えているため生温くなり、強烈な日照が貯水槽の壁面を透過して内部で藻類がはびこっちゃっていたのではないかと、その当時、推測していました。

ちょと脱線。当時の沖縄の道路は、海砂(従ってサンゴ由来)を使った目の細かいコンクリ路面が多く、雨が降ると恐ろしく滑りやすいものでした。バイクに乗って信号待ちで足をついて気を抜くと、そのままツルッと行くくらい。今はそれなりに改善されている感じですが。

もひとつ脱線。学生時代、帰京した時に清掃のバイトをしていて雑居ビルの屋上に設置されたグラスファイバー製の貯水槽の中に入ったことがあります。内部を見たら、いやんな感じ。東京の日照でこれだもん、これが沖縄だったら・・・というのが、上記推測の背景にありました。

閑話休題(これを書いてみたかった!)。

ということで、当時は学生身分でコーヒー用にミネラルウォーターを買うという、微妙にハイソな暮らしをしていたのですが、今回久しぶりに住み着いてみたら、台所の水がソコソコ飲めるようになっていたのですよ。それが比較的戸数多めの多階層の建物の所為なのか(従って貯水槽の質が良く貯水量も消費量も多くて循環が良い)、それとも比較的さいきん再開発された地域であるためなのか(従って配管の質が良い)、そもそも沖縄県全体で上水道の質が上がったからなのか、は、定かではありませんけどね。

ただ、部屋探しをしていたときに「浄水器つき!」物件を割と見かけたしなー。近くに飲料水を計り売りしている水専門店があるしなー。余所のお宅の水を飲んだ事はまだないのだけれど、そこらへんだけ読み解くと、たまたま水質の良い(悪化させる要因の少ない)物件に巡り会っただけ、なのかもしれません。建物自体は築20年近かったはずですが。

とはいえ。「沖縄の水は不味い」という印象が強烈に頭に焼き付いていたので、引越し早々にシンプルな浄水器を買っちゃいましたよ、と。あればあったで、濾された水しか使いませんよ、と。

あれ? となると結局、昔と大差ないじゃん。

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