スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け

去年は年末ギリまで仕事してて、正月二日からその続き。そんな次第で、束の間の休みとした元旦にスター・ウォーズを観てきました。

無難に過ぎて目新しさに欠けた1作目に始まり、前作で撒かれたネタ回収を放棄した2作目を経て、新シリーズ最終作でどうまとめやがるんだろう、という点に(だけ)関心を持っていたのですけれど。登場人物一同、伏線回収と辻褄合わせに奔走させて、半ば強引にまとめちゃいましたね(笑)。おかげでひどく忙しい映画でありましたが、新シリーズをソレナリの形で完結させたという点で(だけ)、本作はエライです。

ただ引っかかりどころがチラホラある映画でもありました。一つは演出面。2作目で昭和のSF作品群を想起していたのですけれど、本作は昭和の邦画レベルで観客の感情を揺さぶりにかかりにきているな、という印象あり。苦手というか嫌いなんですわ、私、そういうの。もう一つは、兵力や能力のインフレーション化が過ぎる点。他にもあるのだけれど、もう一つだけ挙げるなら、霊体さんたちが出しゃばり過ぎな点かしら。2作目からコッチ、あれだけ安易に登場されちゃうと、ベン・ソロが闇落ちする前に何故干渉しなかったか祖父アナキン、という気にもなってしまう(それじゃストーリーが始まらないわけだけれど)。

結局、この新シリーズは何だったのかなぁ。ルーカスの手を離れた時点で、過去作品とは異なる、新しいスター・ウォーズが観られるのかなと期待していたのですが、終わってみればどの作品もやたら過去を引きずってばかり。そして3作を貫く芯となるべきナニカが足りない。映画作りだって商売とはいえ、もう少し、時間をかけて丁寧に作ってくれてたら良かったのにな、と思ってしまうのでありました。

※シリーズ作品を単体で比べた時の私的順位は以下の通りです。

・5:帝国の逆襲
・4:新たなる希望
・3:シスの復讐
・外:ローグ・ワン
— 可否境界 —
・9:スカイウォーカーの夜明け
・1:ファントム・メナス
・8:最後のジェダイ
・6:ジェダイの帰還
・7:フォースの覚醒
・2:クローンの攻撃

ザ・プレデター

そういえば、さいきん映画館に行ってないなーと気づいたので、適当な時間にやってた「ザ・プレデター」を観てきました。

私ゃ「リーサル・ウェポン」シリーズが好きだったので、その流れでシェーン・ブラック脚本/監督作品をつまみ食いしておりまして。監督作品としては前作にあたる「アイアンマン3」が同氏の過去ネタ総棚卸し的な内容だったものだから(でも楽しみましたよハイ)、在庫をカラにしたあと「プレデター」をネタにナニしてくれるのかな、という関心があったのでした。

というわけで、本作。話が停滞しないでコミカル要素も多く、ざっくり言えば、残虐性に富んだファミリー映画ないしアドベンチャー映画といった趣き。まぁ、「エイリアン」と違って理知的なヒトたちですもの。行動理由が分かっちゃうと怖さが激減、ただの強いヒトになっちゃいますやね(笑)。かてて加えて、なんでそこまで排他的だよニンゲン!とか、もう少し段取りってものを考えろよプレデター!とか、突っ込みどころはあったにせよ、私的にはソコソコ楽しめましたよ、と。

ただねぇ。アイアンマンじゃあるめぇし、あそこはやっぱ、エイリアンの出番じゃねぇかな。そう私は思うのです。

※「プレデター」関連の私的順位は以下の通り。

1,エイリアンvsプレデター(オバカ映画として見事)
2.プレデターズ(エイリアン4同様、軸ずらしに殊勲賞)
3.ザ・プレデター(本作)
— かなり甘い可否境界 —
4.プレデター(終盤だけヨカッタ)
5.プレデター2(オチだけヨカッタ)
6.エイリアンvsプレデター2(全く記憶に残ってない)

スター・ウォーズ 最後のジェダイ

先週、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」を観てきました。

大作シリーズの中で監督の作家性が前面に出てきたこと、そしてフォースの機能拡張については(レイアの事象を除き)好意的に受け止めているのですが、映画作品としては良い面と悪い面が両極端で少々微妙な気分。

一部登場人物の掘り下げには成功しているけれど、前作で広げたネタ回収を脇に置いてるし(特にスノークとファースト・オーダーの背景)、ストーリー展開には無理を感じるし(ベニチオ・デル・トロとローラ・ダーンの無駄使い!)。反乱軍がもう少し戦略的・戦術的な動きをしてくれていたのなら、もっと納得できたんでしょうけどね。

そんな次第で、本三部作が次作でキレイに完結できるのか、いささか気がかりになってまいりました。思わせぶりな雰囲気づくりは上手いけどチープな結末が多いJJが再監督するし、新たな三部作の制作も決まっているし、で、なおさら余計に。

ちなみに。

撤退戦の一局面が延々と続く描写は「宇宙空母ギャラクティカ サイロン・アタック」、エライ人から一兵卒まで誰もかれもがスタンドプレイで動くあたりは「機動戦士Zガンダム」、妙に自己犠牲精神が強いのは「宇宙戦艦ヤマト」といった具合に70〜80年代の宇宙戦争モノを思い出してしまい、21世紀にソレやるか??というアレルギーを感じたのは世代的な話かもしれないなぁ。観客の思惑を裏切り続けることに注力しすぎて、話にホツレができてしまうあたりは「ディープ・ブルー」的と言えるかも。旧作の出演者たちは、前作ではコスプレ大会みたいな印象を受けましたが、本作のルークとレイアはイイ感じでした。

※シリーズ作品を単体で比べた時の私的順位は以下の通りです。

・5:帝国の逆襲
・4:新たなる希望
・3:シスの復讐
・外:ローグ・ワン
— 可否境界 —
・1:ファントム・メナス
・8:最後のジェダイ
・6:ジェダイの帰還
・7:フォースの覚醒
・2:クローンの攻撃

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