IT系の事務所というと、無機質で冷たい印象を覚えがちであるが、那覇の外れにあるこの会社は実に家庭的な雰囲気に満ちている。
例えば、運が良ければ役員たちがシイタケ狩りに勤しむ姿を眺めることができるらしい。
しかも事務所には生協の配達が来るという。
王将の冷凍餃子を分け合う会社とは、希有な存在である。
普通、ビジネスマンともなれば仕事用のカバンを毎朝持参するものだが、この会社の男性職員は冷凍ゴハンを詰めたタッパー片手に出勤することも珍しくないという。デスクに積み重ねられたタッパーの姿が、MacBook Proと実に馴染んでいるではないか。
と、気づけば食べ物の話題ばかりである。今後、この会社の発展をつくづく祈るものではあるが、損益におけるエンゲル係数の増加には十分ご注意申し上げたい。