プレデター:バッドランド

「プレデター:バッドランド」エンタメ作品として良くできてました。

隣はフテネター

過去作を通じ「得体の知れない化け物」から「意思疎通が可能な戦闘魔人」にまで昇格してしまったプレデターさん(以下、Pさん)。もはや「怖い存在」ではなくなったキャラクターの新作映画を作るなら、Pさん視点で文化面から攻めていく方向性はありかなーと思っておりました。

高い科学技術を有しているくせに、その技術者が存在する気配が微塵もないし、男性キャラばかりで女性キャラは存在するの?って感じでしたし。そうした私的な疑問点の一部が、本作でチラと触れられていたのが、少し嬉しかったりして。

さて。長年のシリーズものって、どうしても過去作の引用が多くなりがちなのだけれど、本作では「雰囲気」レベルでさらっと処理されてました。途中からシリーズ合流した「エイリアン」関連(+α)ネタも同様。ただ、引用元を知らなかったからといって、面白みが削がれるわけでもなさそうで、そこらへんの匙加減はうまかったです。

また、中盤までに出てきたアレやコレやが終盤に向けて集約していく流れが、実にキレイでした。「ローグワン」あたりが好きな人には受け入れられるんじゃないかな。惜しむらくは、Pさんが、だんだんワイルドでスピードなツルテカ男の姿と重なって見えてくることかしら(笑)。

なお、どこぞで見かけた監督インタビュー記事によれば、Pさんと半壊した合成人間の組み合わせは「スターウォーズ/帝国の逆襲」終盤のチューバッカと C-3PO から着想を得たらしいけれど、本編で二人のやりとりを聞いているうちに、私ゃ「マッドマックス2」のマックスとジャイロ・キャプテンを思い出しましたとさ。

最後に、どうでもいい話ですが。同じようなタイミングでブルース・スプリングスティーンの映画が劇場公開されたものだから、本作のタイトルを目にするたんびに、スプリングスティーンの「Badlands〜♪」というシャウトが頭の中に響き渡る症状に見舞われておりまして。早く治癒しないかな、これ。

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