Pioneer VSX-S510

読書コーナーから視聴覚コーナーへの変遷に伴い、同区画に置かれた機材や配線が乱雑になって来たので、AV アンプを導入して機能統合を図ることにしました。

機器選定にあたり、高さが 12cm を超える、ぬりかべのようなオーディオ機器は昔から生理的にイヤなので除外したのだけれど、薄型アンプならまだしも、薄型 AV アンプって今や絶滅機種なのですね。だったらということで、お安く出ていた中古 B ランク品のデジタルアンプ、Pioneer VSX-S510(高さ8.5cm)を通販購入。

この VSX-S510 は 2016年製、オンキョーによるパイオニア AV 機器部門吸収後に世に出た製品でした。有線入力は、HDMI:6、アナログ音声:1、デジタル音声:2(同軸/光)。同じく出力 は、HDMI とヘッドフォン各1系統。

ヘッドフォン端子が、標準 6.3 mm ではなくステレオミニ 3.5 mm なのが気に食わなかったのだけれど、その点に目を瞑ればインターフェースは必要にして十分。

何せ中古品なので、着荷早々にテレビとブルーレイ再生機を繋いで動作検証しました。そしたら、6系統ある HDMI 入力のうち、正常表示が 1 系統、ノイズ混じりが 1 系統、残り4 系統は真っ暗無音。ハズレを引いてしまったかな…と暗澹とした気持ちに。

なんだけど、HDMI ケーブルを何度か抜き差ししているうちに、ノイズ混じりだった 1 系統の映像が、徐々にクリアになっていることに気づきました。どうやら接触不良くさいぞ、と。そこで電源を抜き、バイクやクルマの整備で使用している接点復活剤を併用して各端子を清掃。無事、全線復旧に至りました(ほっ)。

まぁ、中古機器販売業者だって、買取り時に状態確認してランク付けした後は、キホン放ったらかしでしょうしね。保管中の劣化や輸送中のトラブルもあるだろうし、現物が届いてからのドキドキは中古購入ならではの醍醐味と言えますな(とは、問題解決できたからこそ言えるセリフ)。

即時返品の目が消えたところで、然るべき所に設置。ブルーレイ再生機と DVD-R 録画機を HDMI で繋ぎ、CD 再生用に DVD-R 録画機の音声出力(光デジタル/アナログ)と接続*、そして HDMI 出力とプロジェクターを結線。

* CD再生用の音声入力を分けたのは、HDMI・光・アナログ、各経路の音の違いを確認したかった(違いがあれば好みの経路を選びたかった)から

スピーカーはフロント2本のみ接続になるため、アンプの設定画面で左右フロント以外のスピーカーを全て NO に設定。一応、サラウンド再生用にスピーカーから視聴ポイントまでの実測距離を入力して、下準備完了。

改めて、動作確認。各機オッケー。プロジェクター映像もバッチリ。ドングルタイプの Chromecast 利用にも問題なし。

使用頻度が高いのは CD 再生なので、一番気になっていたのは音声品質。光デジタル接続の PURE DIRECT モードで確認したところ、全体的に硬質で腰高で圧弱めな印象。アタックの強い高音域のピアノや低音域のドラムはクッキリしてるけれど、中低音のなだらかな音が弱いというか少し不鮮明。それまで使っていた中華アンプが全域で元気印だったのと比べると、一抹の物足りなさ、あり。

さりとて、受け入れられないレベルの音ではなし、本来なら3本以上のスピーカーを接続してこその AV アンプでもありますからね。このまま使ってみて、不満を覚えたら何かしら足してあげるといたしましょう。それもまた、セパレート・コンポの楽しみですもの。

* HDMI と光入力は同じような音でした。アナログ入力は「より太い」音でしたが、これはアンプというより DVD-R 録画機の DAC の性質のような気がします。その後、あれこれの音響モードや音質補正を試しましたが、耳が慣れてきたところで光デジタル入力の PURE DIRECT 再生に落ち着きました。

そんなこんなで、4つの小型機材で分担していた機能が AV アンプに集約され、さらにケーブル3本(うち1本はでっかいACアダプター)が不要になりました。結果、区画の見え方が、ずいぶんスッキリといたしましたよ、と。

しっかし。パイオニアといえば(そしてオンキョーも)昔はオーレックス等と同じ横幅 420mm 勢だったというのに、今や 435mm ですか。同じパイオニア製の DVD-R 録画機(2008年製, 430mm)とも幅が揃わない点が、いささか気持ち悪いです。

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