朽ちたスピーカーを買い替える。

春先、スピーカーの外回りを布巾でフキフキしていたときに、気まぐれにサランネットを外してみたのです。したら、ウーファー外周部がボロッボロ…、その周辺には白いポツポツが大量に…。

どうも、カビに有機物が吸い取られてカピカピに干涸び、朽ちてしまったご様子。経年劣化もあるのだろうけど、特にここ8年半は海チカでしたから、環境要因も大きいのだろうなぁ…。

ユニット構成を入れ替えながらも、90年代半ばから ONKYO INTEC 205 シリーズを使い続けてきた私。朽ちたのは、初期ラインアップで単品販売されていた D-102Aでした。さいきんステレオで音楽を流す頻度が下がっていたし、集合住宅だから音量も控えめにしていたし、そして恐らくはカビによる浸食が徐々に進行していたということもあるのでしょう。ちっとも異変に気づきませんでした!

ということで、スピーカーを買い替えることに。東京に居たときなら、ヨドバシなり秋葉原なりで店頭試聴してから決めていたでしょうけれど、沖縄の家電量販店にはそんな環境がない。かといって街ナカのオーディオショップ(まだ数件生き残ってる)は、専門化がどんどん進んで高額商品しか扱っていなさそうな気がする。よって、不本意ながら通販することにしました。

そうなるとね。私の場合、もう20何年も耳にしていた ONKYO 製品でリプレイスするのが妥当。選ぶ楽しみが限定される反面、音の好みの面でハズレが少ないでしょうから。そこで選んだのが、ネット上で評判が良く、そして都合良く型落ちして安く売られていた D-112EXT でした。

時代も思想も大きく隔たりのある D-112EXT と D-102A ですが、ラインアップの中では同じようなポジション。スタンダードより、ちょっとイイ、みたいな。

仕様を比べてみると…
D-102A: 50Hz~35kHz/Max 80W/6Ω/89dB/w184xh298xd237mm/5.2kg
D-112EXT: 60Hz~100kHz/Max 80W/6Ω/84dB/w162×h267×d271mm/4.8kg

再生周波数帯域がずいぶん上まで伸びてますね。ハイレゾ対応を唱うのも大変だ(笑)。使用頻度を考えると存在感が軽い方が望ましい私にしてみれば、ほんの少しでも小型化されている点が◎。

現在使っているメインユニットは、ONKYO CR-N755。D-112EXT とは同世代で、しかもセット品としても販売されていたくらいなので、相性の心配はナシ。

で、その音は、といえば。過去に使っていた ONKYO のスピーカー(2セット)は、ややメリハリに欠けるけど中音域のツヤが嬉しいような印象を持っていたのですが、今回のは割と音圧の高いズンドコ系に寄ってるような気がします。小型ウーファーで足りない低音域をバスレフでゴッソリ稼いでいるのでしょう。今風の音、とも言えるんでしょうかね。とはいえ、米国ブランド品ほどドコドコしてはいないですし、リーズナブルな価格含め、全体的なバランスとしては良いんじゃないかと。なんて、破れたコーンに気づかなかった私の耳をしての感想ですけど(笑)。

しっかし、これで INTEC 205 関連モデルが手元から完全に消え失せました。 長きに渡りご苦労!であります。

Deff Sound:DDA-DAC1U

春先から夏場にかけて行っていた DAT 音源のファイル化作業がキッカケになって、しばらく USB DAC(Digital-Analog Converter)に関心が向いておりました。以来、なんとはなしに候補を絞り込んでいたのですが、9月になって、とある EC サイトのアウトレット・コーナーで見つけたのが、この製品。ネット最安値よりも数千円安かったので、ついポチってましたよ、と。

最近まで、オーディオ関連の情報をアップデートしていなかった事もあり、「ディーフ」なんてメーカー名に心当たりはなかったのだけれど、ネットでの評判も悪かねぇし、値段が1万円を超える商品なら数千円の廉価品よりもハズレの確率は低いんでないかなーという思惑含みでありました。

ブランド名はウムラウト混じりだけれど、商品サイトによると発売元は日本企業。雰囲気からして完全な商社って訳でもなくって開発も行っているっぽい。そして生産国は台湾。なんか産業のドーナッツ化が進みはじめた 90年代前半を彷彿とさせる組み合わせというか、近頃ありがちな「米国開発・中国生産」よりも世代的に親近感をもてる組み合わせというか(笑)。

そしてモノはというと。コンパクトというか邪魔にならない大きさで、ほど良い重量感あり。アルミ外装がイイ感じ。天面の音量ダイヤルの重さもイイ感じ。フロントには、標準&ミニのヘッドフォン出力端子2つと、アナログ外部入力用のミニジャックが付いてます。中央のスライダーは入出力切替。

仕様面で私が DAC(&ヘッドフォン・アンプ)に求めていたのは、「標準プラグのヘッドホン端子」「ステレオ PIN プラグ出力」「48kHz 以上の音源対応」「Mac でドライバ要らず」だったので、当然、それら要件は満たしています。さらに、デジタル光角型入出力端子も付いてるぜ、と。

今のところ Mac 用のヘッドホン・アンプとしてしか使ってませんけど、これだけ入出力端子が揃っていれば色んなオーディオ機器との組み合わせが担保されるので、ありがたいですね。

普段繋いでいるヘッドホンは、オーディオテクニカの ATH-PRO5MK3。いわゆるスタジオ向けモニター用(とメーカーが謳っている)密閉型です。数年前まで同シリーズの初期型を使っていて、値段の割には悪くなかったこともあって、外装がボロボロになって買い替えを考えた時に(余り)迷わず3代目へ世代交代していた次第。

そのヘッドホンで聴いている限りでは、バランス良いですよ、この製品。クリアだし、妙な誇張のない素直な音してるし。ただ、その分、私の音楽ライブラリの大半を占めている古い MP3 音源の粗さまで忠実に再現されるので、痛し痒し、ではありますが。圧縮音源の補完機能がついてれば…、なんですけど、そうなっちゃうと、それはもう DAC の話ではなくって、そうした機能を有するオーディオ機器に繋いでなんとかせい、の話ではありますな。十数年前の自分に「CD音源は無圧縮でファイル化しておけ」と言ってやりたい気分。いや、当時は今と比較してハードディスクの容量単価がべらぼうに高かった訳だから、それも無理な相談かぁ。

ともあれ。モノとしては、満足しておりますです。はい。

DAT 音源のファイル化の、その後のその後。

今日、DAT音源のサルベージ作業がひと段落しました。
あぁ、長かった(そして、楽しかった)。
ここでひとつ、ライブラリ内のアーティスト曲数ランキングと雑感なぞ。

1位 佐野元春 247曲
1980年デビューなんで、ずっと耳にしていることになりますね。ただ、82年頃に親からラジカセを買ってもらって以来、洋楽一辺倒になってしまったので、当時はあまり気に留めていませんでした。大学浪人中に知人から『Cafe Bohemia』を勧められた時に「日本人でもこんな音楽できる人いるんだー」なんて、お前は何様な感想を抱いてから『moto singles』購入を機にアルバムを追っかけ始めて現在に至ります。

2位 Bryan Adams 199曲
この人も80年デビューだ。初めて聞いたのは「Run to You」。この曲が入ったアルバム『Reckless』は大ヒットしましたねぇ。私的には次作『Into the Fire』の重い感じも好きなんですけど。当時からコンスタントにアルバムを買い続けてます。

3位 Bruce Springsteen 183曲
「Hungry Heart」で存在を知って、「Born to Run」でシビれてしまいました。で、初めて買ったロックのCDが『Born to Run』。90年代に入ってから余り聴かなくなって、『Magic』からまたアルバムを買うようになりました。最近だと『Wrecking Ball』が素敵。もはや、いいお歳ですけどね(笑)。

4位 Daryl Hall John Oates 174曲
曲数はダリルのソロアルバム含み。「Kiss on My List」が慣れ初めだったかな。70-80’s の代表格ではありますが、私的にはポップス色が薄れて落ち着いた90年代以降のアルバムの方が好み。ダリルの歌うのが大好き!みたいな雰囲気が良いんですよねー(ロッド・スチュワートとかドリー・パートンあたりにも同じ気配を感じたり)。1995年の武道館ライブに行って、ダリルの生声がアルバムと全く変わらないのに驚きましたわい。

5位 Electric Light Orchestra 147曲
ELOの存在を知ったのは「Secret Message」でしたが、初めて耳にしたのはオリビア・ニュートン・ジョンの歌という認識で「Xanadu」でありました。初めて洋楽でハマったグループで、初めて買った洋楽LPが『Out of the Blue』、初めて買った洋楽CDが『ELO’s Greatest Hits』、図書館で初めて借りたLPが『Discovery』と初めてづくし。さらに掘り下げて、ジェフ・リン絡みのアルバムを追っかけるようになり(ジェフの音は聴いてソレと分かっちゃうから追いやすかったのね)、いい具合にアーティストの裾野を広げる機会をいただきました。

6位 TOTO 130曲
「Rosana」「Africa」あたりが慣れ初め。音の広がりとまとまり具合の心地よさ、それにいろんなジャンルの音楽を楽しめるグループとして継続して聴いてます。主要メンバーが抜けたり他界したりしていて、この先どうなるんだろうという感じではありますが…。私的にジョゼフ・ウィリアムスの声が好きなので「Sevence One」がお気に入り。最新作の『TOTO XIV』もイイ感じ。

7位 John Mellencamp 123曲
意に沿わぬ芸名を付けられて、段階的に本名に戻していった苦労人(なのか?)。「Jack and Dian」でシビれました。この人もコンスタントにアルバムを出し続けているので、目に留まった時に買ってます。

8位 Tom Petty (& THB) 100曲
ELOのジェフ・リン繋がりで聴くようになった人(達)。ソロでもバンドでも覆面バンドでも絡んでたものね。『Full Moon Fever』は、TPらしさ、TP&THBらしさ、ジェフらしさがいい具合にバランスの取れた良作アルバムでありますね。

9位 Steely Dan / Donald Fagen 81曲
フェイゲンのアルバム『The Nightfly』をいたく気に入ってしまって、過去に遡ってスティーリー・ダンを聴き始め、その後出たアルバムはどっちも買うようになりました。そういや、ベッカーのソロは聴いてなかったな…。

10位 大黒摩季 76曲
ようやく二人目の日本人。「男で聴くのって珍しいよねー」と言われたことがありますが、そんなものなのかなー。90年代の邦楽(いわゆるJ-POP)はドライブミュージック比重が大きかったのですが、大黒摩季は部屋でも聴く気になれたから枚数が増えた、て感じでしょうか。『O』で買うのを止めちゃいましたけど。

殊勲賞 森高千里 58曲
自分でも意外なくらい多くって、サザンよりちょい下で、ユーミンや渡辺美里と同数でした。この人は、完全にドライブ・ミュージック。大学時代に地元の仲間内で『非実力派宣言』が妙に流行って、「今度、どこか連れてってくださいよー」「はーい」みたいに合いの手を入れながら夜中に何処へともなく車を走らせてたんですね。さすがに今、聴くのはちょっと照れますわね(笑)。

と、まぁ、こんな感じ。古参な方が多いですが、活動期間の長い人ほど手元に曲が多いのは当たり前ではありますな。今回改めて気づいたのは、ビートルズが1曲もないこと。メンバーのソロアルバムはチラホラあるんですけどね(ただし、リンゴを除く)。改めて、聴いてみよっかな。

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